再び
『まさか、本当に魔神を倒してしまうとは……どこまでも、規格外なんだな。それに、あの場で召喚した?あのヤバめな腕は何なんだ?』
『……所詮は悪魔であるリリスじゃ流石にあの神様の規格外さまでは認知出来ないか。正直に言って、あの行いが出来ると考えらば魔神の討伐くらいまるで驚かないわ。出来て当然よ』
『ヤバいことは理解できるのだがどれだけヤバいのかはわからん。そんなにヤバい者なのか?』
「そりゃ、文字通りに創世の存在なんだから」
『……私たち龍族の長老や先祖だって見ることはまずありえない。正真正銘雲の上の存在。なんであなたがそんな存在と交流を持っているのよ。この件に関してだけは本当に理解出来ないわ。天才だから、そんなちんけな理由で会えるような存在じゃないことだけは確かよ』
「知らん。向こうが接触してきたのだから。僕に上位者の考えなどわかるわけもないよ。僕だって理解出来ていない……むしろ、それを理解するために僕は人生を懸けていると言っていい」
『……それもそうね』
「人生を懸けて、わずかでも降ろせるようになったのだから僕は凄いだろ?」
『えぇ、間違えなくそうね。明らかに人ではない。何かね……本当に理解出来ないわ……どんな執着と頭脳があればいけるのかしら』
僕は空中でリリスとグリムの二人と会話しながら自分の研究所の方へと一直線に向かっていく。
「よっと」
やってきた研究所。
ここには僕が集めている中々表には出せない危険動物を保管し、その実態を研究しているところであり、ここにエウリアと魔神を飛ばしてある。
「ふんふんふーん」
僕は慣れた手付きで研究所に入るためのセキュリティーを解除しながら中へと入って、そのままこの研究所の最奥。
厳重に警備された場所へと足を踏み入れる。
「あっ、……ネージュ、さん」
「ひぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいい!で、出たぁぁぁぁ!?」
そこにいるのはエウリアと魔神の二人だ。
「怯えすぎだよ」
僕の顔を見るなり悲鳴を上げ始めた魔神に苦笑しながら僕は彼女たちの方に近づいていくのだった。
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