洗いざらい

「どうしてこうなった」


 魔神を無事に無力化した僕は。


「貴方のせいだと思うわよ?お姉ちゃん、悲しいのだけど」


「……」


 自分の前で仁王立ちしているお姉ちゃんの手によって床の上に正座させられていた。


「言いたいことが、聞きたいことが無数にあるわ。何故、私たちの屋敷に封印されていた悪魔であるリリスが貴方の仲間になっていたのか。リリスが言っていた実験とは何なのか。ついでに言うと、もう一人いた人ではなさそうな子も一体何者なのか。これは当然の疑問として」


 お姉ちゃんの口から出てくる疑問の言葉は全然止まることを知らない。

 

「それにふざいしてまだまだあるわよ?神様に会うために魔法を研究しているとか、なんで当たり前のように神様に匹敵しているのか、諸々も聞きたいわね」


「……全部、話せと?」


「当たり前じゃない。だって、自分の弟が犯罪者である可能性があるのよ?」


「犯罪は犯していない!」

 

 お姉ちゃんの言葉に自分が無罪であることだけは必死にアピールする。


「それ、敵兵はいくら殺しても犯罪にならないっていう理論か?」


 だが、そんな僕の元へとマリーヌがやってきた会話に割り込んでくる。


「確か……ネージュは刑務官を騙して死刑囚の身柄を一部、貰っていたよね?」


「……どういうこと?」


 マリーヌの言葉もあって更にお姉ちゃんの視線が強くなる。


「いや、実験に人体実験は不可避なんだよ!?それがなければ僕も魔神に勝てずに大変なことに!」


「開き直るなっ!」


「ひぇ!?」


 僕は完全におことなっているお姉ちゃんの言葉に悲鳴を上げる。


「そ、その……実は、あそこにいる私を慕ってくれるみんなを治すことも出来たりするんじゃないですか?」


 そんな中で。

 ミュートスがおずおずとこちらへと疑問の声を投げかけてくる。


「うーん、どうだろう。少し調べて見ないと。まず、僕の作ったやり方と同じ術であれらが作られたのなら無理だけど。製造法は違うのであれば可能性はあるかもしれない。ひとまずは、ここからいつの間にか逃げ出していたあの女、エウリアを探すところかな」


 そんな彼女の言葉に僕は真面目に答えるのだった。




 新作です!お願い!読んでぇぇぇぇ!


『自宅の庭にあるダンジョンで魔物を育てているモブ高校生の僕、クラスの美少女配信者を新種の魔物を引き連れて助けた結果大バズりしてしまう』

https://kakuyomu.jp/works/16818023212542787586

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