後始末
実験体34号との戦闘を終わらせた後、お姉ちゃんからの連絡を受けて大量に動き始めた魔物の軍勢に対処するべく動き出した父上が迅速な対応で部下を率いて森へと入ってきたタイミングでその場は解散となった。
ロムルス家の領地へと無断で踏み入れている王家の二人は慌てて王都の方へと逃げかえり、お姉ちゃんは父上の元へと急いだ。
「きゅぅぅぅぅぅ。何なのぉ、あの人間。強すぎるよぉ」
「あぁ、そうだよな……そうだよな!わかる、わかるぞぉ!あれは強すぎるよな!」
「うぅ……痛かった。久しぶりに負けたぁ……うぅ」
そして、僕はフルボッコにした実験体34号を連れて自分だけが知る秘密基地へとやってきたわけだが……。
「二人で慰め合わないでもらえます?なんか僕が悪者みたいじゃないか」
そこで慰め合っている二人。
古代の龍である実験体34号と悪魔であるリリスの二人へと不満げな声を上げる。
半泣きの女子二人という図では圧倒的に僕が悪者となってしまうではないか。
「そもそも先に攻撃したのは二人じゃん。出会いのきっかけを作ったのは僕だったかもしれないけど、その時点で攻撃はしていないわけだし……攻撃されて正当防衛として戦った僕が不当に悪者とされているよ?」
「でも、容赦なく女の子を殴り、裸に剝いたのはお前だろう」
「そも裸だっただろうか。龍の状態では。それにそもそもとして拳一つで崩壊する鎧さんサイドの問題がある」
「……私の鎧、龍の鱗何だよ?なんであの子は普通に魔法もなしの純粋な筋力で
「僕は一歳程度で石を粉に出来るだけの握力があった」
何故かは知らないけど前世の頃から体だけは異様に強かった。
普通にオリンピック選手の記録を塗り替えれるレベルの身体能力を何の努力もなしにただの才能だけで有していた。
「実は人間じゃなくて悪魔だったりもする?」
「龍だって一歳じゃ石を粉にするまでは無理だよ?」
「……」
そんな僕なので人間じゃないと言わればあまり強く反論できない。
確かに、人間レベルでは自分でもないと思う。
「僕の話はもう良いんだよ!ほら、実験体34号。やりたいことあるから僕についてきて」
僕が半ば強引に話の話題を変える。
「……あのぉ。私から言った手前何なんですけどぉ。実験体34号の呼び名は辞めてくれませんか?一応、ドラガツェーンヌイグリムって名前があるのでぇ……そちらの方で呼んでくれると……」
「……うん、わかったよ。グリム。実験体34号の名は取り下げるよ」
「しょ、省略された……高貴なる龍の真名が」
「う、うわぁ」
「そんな長い名前呼びにくいから嫌だよ。ほら、二人ともさっさと僕に従って。グリムとついでに悪魔の方も。魔法に対する抵抗についての実験したいから」
「け、結局実験体……ッ!?」
「諦めろ……」
「ふんふんふーん」
僕は項垂れる二人を携えて秘密基地にある実験室の方へと向かうのだった。
あとがき
新作です!
『チート無しの転生者はヤンデレ幼馴染たちの冒険者パーティーから追放されたい~チートもない無能な僕は追放されたのに愛の重い可愛い幼馴染たちが離してくれません!~』
『https://kakuyomu.jp/works/16817330668890774155』
読んでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええ!!!
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