第34話 出現条件?ほぼ運ゲー
その後、EXモンスターの出現条件を話した運営さんは、疲れたように即退散した。もう少し何かしら話してくれてもいいのに。
まぁ条件がわかったからいいだろう。一度手順を整理してみるか。
1、EXアイテム「至高の刀」を入手する。
2、「至高の刀」を持った状態で「血塗られた
3、EXモンスターとレディーファイッ!!
とまぁこんな感じだ。
手順だけ見ると簡単そうに見える。だがッ!!
EXモンスターがそう簡単に出せるわけないだろう!? そう、もちろん鬼畜条件付きだ。
鬼畜ポイントその1は……「至高の刀」の入手だ!
このアイテムはリベルタス世界のどこかにある「墓」の下に埋まっているらしい。つまり墓荒らしをすることで入手ができる。
だかその墓なのだが……。なんと200もあるとのことだ。ふざけんな。さっき遂に手を出した攻略サイトで調べたが、そのうち116しか見つかっていない。つまり84個は自力で探すことになる。
しかも200の墓を見つければいいってだけじゃない。もちろん墓なのだから、荒らせばそこに眠っていた亡霊が襲いかかる。
攻略サイトに高レベルなプレイヤーのコメントがあったのだが、亡霊は相当強く、初見では返り討ちにあったとのこと。そりゃそうか。誰でも墓の下掘られたら激怒するわな。
ついでに逃げることはできないらしい。亡霊が出現したら墓からおよそ5mの範囲から出られなくなり、自分か亡霊が倒れるまで戦闘が続く。
まとめると、「至高の刀」を入手するためには最大199体の亡霊を相手にしなくてはならない。
うーん、めんどくさい&キツい作業になりそう。しばらくはリベルタス漬けかなぁ。
そしてまだこれは1つ目の鬼畜ポイントだ。
2つ目はこちら!
「血塗られた戦跡」は完全ランダム出現のステージ!!
これは攻略サイトに載っていたものをほぼそのまま使わせてもらおう。
「血塗られた戦跡」はランダムに出現するステージである。マップのどこかで突然辺りが暗くなり、黒い月が登り出現する。ただし出現から2時間で消える。
このステージに立ち入ると甲冑を着た侍のようなモンスターが現れて戦闘になる。侍の攻撃力は異常に高くて現時点最大防御力を以てしても10回も耐えられない。
現れる全てのモンスターを倒すことで大量の経験値と「怨念シリーズ」の防具が手に入る。
という感じ。2段落目から俺には関係ないけど。
ということで完全なる運ゲーである。クソが。また運ゲーかよ。ユグドラシルは知ってれば確実に会えるのにこっちは知ってても会うのが難しいとか、名前はまだわからんがEXモンスターお前シャイなやつかよ。
この2つの条件をクリアしてようやく出会えるらしいが……しっかりめんどくさい。
そして出てくるやつもどうせ鬼畜難易度。ユグドラシルよりも強く設定されてそうだな……。クリアさせる気がないくらいに。
「……文句言ってても仕方ないな。決めたら即行動、レッツゴー墓荒らしだ!!」
◇◆◇
場所は変わって現在地ハジマーリ。レイド報酬の
街の商店で俺はある物を買った。
白い粉だ。一度知ったらもう戻れない、次第に使う量も増えていき、多量摂取で最悪死にも至る……
うん、塩だね。
明らかに料理に使う量ではない、10kgの袋をたくさん購入した俺を変な目で見る店のオッサン。見るな、そんな目で俺を見るな。NPCにまで感情らしきものがあるとこういう時に悲しい思いをするな、ほんと。
さてさて俺がこの塩を何に使うのか、答えは1つだ。
墓には亡霊が出てくる。亡霊にはもちろん塩!! 出てきた瞬間ぶっかければ綺麗サッパリ成仏してくれるはずだ。一方的に墓荒らされて強制的に成仏だとか少し可哀想な気もするが、そんなことは言ってられない。だった運営が「是非やってください!」って言ってるようなもんだからね!
攻略サイトから持ってきた墓の配置図を確認し、最寄りのものがある場所にマップの目印を置く。すると青色の光がその方向へ出現する。うーん、便利。
さぁさぁいざ行かん、スーパー墓荒らしツアー!!
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