第10話 矢島、欲情····する?

「なーに、また喧嘩? 聡、嫌われたの~いじけちゃって~情けないわね」笑いながらそん事を母に言われると泣き出してしまいそうだった。 「唇尖らせてブスくれてても戻らないわよ~恵くんの好きな飲み物でも持っていってあげたら」 恵の好きな飲み物なんて俺は入れられないよ! あんなアッチッチィ~のミルクティーなんてさ~思ってリビングから立ち上がり冷蔵庫からジンジャエールのペットボトルを取り出して恵の所へ戻って行った。

「恵、飲もう」ペットボトルを恵の頬に当てて矢島に関心を向けさせる。

「そんなに好きじゃないな~お前が飲めよ」恵に拒否されて矢島のしょんぼりが頂点に達して感情のベクトルが変わった。

「バカ、バカ、バカ~なんでそんなに放っておくんだよ~俺の事嫌いになったらハッキリ言え~バカ野郎」

「バカはお前だ。私が何時お前を嫌いだと言った? 抱きたいか抱かれたいか今の気持ちを伝えてみろ」

「····怒らない?」

「怒らないよ。抱いてみたいんだろ。良いさリードしてやる」 矢島は酸欠状態の鯉になりながら恵に連れられシャワーを浴びながら下準備(恵は自分と矢島の処理をしたが矢島はなんでだろ~とちょっと不思議だった)をして2人の寝室に戻った。 ドキドキしながら矢島がキスをしながら愛撫が始まった···· あれ? あれれ····なんか気持ち良くなってきた。

気がつけば矢島を愛撫している恵。

「私は抱かれるのは面倒だ。只、お前を抱きたいな」恵が呟きながら唇、舌、指先を使いながら矢島を力みから解放させた。

「ふふふ、私の可愛い安定剤の猫ちゃん」不適な笑い声をあげながら矢島を、堪能する恵だった。

矢島は気がついた。

俺が抱いてって言えば良かったのか~!

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