第4話 灼熱

暑くて陽射しがギラギラしている夏曜日。

矢島は原付に乗るのは嫌だな~と思いながらヘルメットを被る。恵は入念に日焼け止めを顔、手足、首、うなじ、耳、おおよそ露出している身体に塗りまくりUV加工のサングラスを掛け帽子を被り車に乗り込む。

あ~、あいつ日焼け止しないと火傷みたいになっちゃうからな~大変だよな。

矢島は思いながら自分も原付に股がり研修に向かった。

インストラクターでもスキルアップするため研修ははずせない。


トラウマがあって水場恐怖症になっている人物がプールに入れるようにするにはどんな手助けが必要なのか質問をする。(幼児では無いとは言わないが)

何が原因でプールが怖くなったのか。紐解いて解決に導きましょう。プールで自分自身を解放して何にも縛られていない本当の解放感が実感できれば成功です。(風呂場で殺されかけたとは口が避けても言えないよ) 研修が終わり原付で帰ってきた矢島と恵が同着した。日除けの帽子とサングラスにマスク、ラッシュガードと手袋の恵の格好····不審者そのものだった。

「恵、もう夜だよ。その格好で車を運転するのはどうかと思うよ」矢島から一言。

「このくらいの防御は必要不可欠だ、私が日焼けしたら水ぶくれが出来放題だ」そうだよね····矢島は思って恵の帽子を取り頭を撫でた。

「夜は太陽がバイバイしてるから安心だよ。日焼けしないよ」言いながら帽子を手に返す。 「お前にお帰りのハグやキスができないな~ヘルメットが邪魔してな」何時までもヘルメットを抱き抱えいる矢島に苦言する恵。UV加工している臼青色のサングラスをしている恵はまるで別人のように見える。

「恵、今度プール行こう」

「何度お願いされても私は無理だな。日焼け止めはプールの水に流され火傷し放題になる。流れるプールなんていったらオフィーリアのように流されるだけだろう。あ~勘弁、勘弁」言いながら矢島の抱えているヘルメットを奪い取り地面にそっと置き抱き締めキスをする。

「ちょっと、····外だよ、そーとー」言いながら恵の顔を手で包み混んで自分の唇から離そうとしたが何度離してみても何度も口づけてくる。 待て待て~恵! 心の中で絶叫する矢島。 口から首筋に恵の唇や舌が這いずり指も服の上から矢島の弱い処を攻めてくる。 あおかんの恐怖!恵、変態炸裂! ヤ~メ~テ! 異常な気温は人の神経や理性を壊す。

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