第146話 新しい生活が始まる(4)

 俺の許へと冴子が押しかけ彼女と言うよりも? 押しかけ婚約者、女房……。


 まあ、冴子いわく。


 あいつは俺のストーカーらしいのだが。


 俺と冴子がお互いの元婚約者と別れた原因となった悲惨、悲しい会話をした翌日から。


 俺の重度の女性恐怖症、女性アレルギーの方は収まり、完治?


 多分したと思う?


 だって次の日──。


 俺は仕事の最中……。


 元婚約者の佐奈のことを思えば。


 俺が今からする話しを他人が聞くと。


 俺は大変に薄情な男に見えると思うけれど。


 実は俺?


 仕事の最中に、冴子のことばかりを考え、自身の顔を緩ませ、ニコニコと微笑んでいると。


 人! 他人! お客さま、俺の店へと忍び寄り、ソフトワッフルを購入しにきたことに気がつかず。


 若いOLのお客さまの接近を許してしまったね。


「お兄さん、ソフトワッフルのイチゴとキュウイ、バナナチョコをくれるかな?」と注文を受け。


「えっ!」、


「いや!」、


「あの!」と。


 俺はいつもの如く振る舞い。


 俺は慌てふためいた様子にはなった。


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