第135話 俺の住むマンションには(1)

 先ほどの話しの続きなのだが。


 俺は驚いた顔をしている冴子に『実は……』と告げたところで、急に黙り込んでしまって、少し物考えする。


「どうしたの、新作? うちに何か言いたいことがあったのではないの?」


 冴子が困惑した表情で俺に尋ねてきたよ。


 だから俺は「う~ん」と呻り。


「冴子、俺の話しを聞いても絶対の笑うよ……」と。


 俺は冴子へと真剣な面で告げ、終われば。


 また「あっ!」だよ。


 冴子の前で、また驚嘆を漏らすものだから、流石に冴子も。


「新作、また、どうしたの?」


 今度はこいつ、怪訝な表情で俺へと尋ねてきたよ。


 だから俺は冴子に、「ごめん、ごめん」と、にへらと笑いつつ謝罪をする。


 そして今度は冴子に対して。


「冴子、俺の話しを聞いても、絶対に怖がるんじゃないぞ。わかったな?」と、告げるものだから。


 冴子は太々しい顔から、真剣……。


 そして悩んだ顔をしつつも、「うん」と頷いてくれたから。


 俺は家のマンションでの出来事……。


 そう、みなの知っての通りの怪奇現象を冴子へと話し始めるのだ。

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