第134話 新しい彼女の提案(7)

「うん」と、冴子は頷いてくれるから。


「俺も早く子供が欲しい」と、冴子に告げてしまう。


「そうなんだ」


「うん」


 だから俺は冴子の想いのまま頷くと。


 冴子は再度──。


 そう、俺の唇に、自身の唇を重ね、性欲を刺激するから。


(俺、この調子だと。今晩一人で自慰行為がんばらないといけないな)と。


 俺が本当にくだらないことを思っていると。


 冴子が舌と唇を俺の口からゆっくりと離し始める。


 だから俺はふぅと思いつつ、ごちそうさまでした! と思えば。


(ん? そういえば俺? 冴子に何かを言わないといけないことがあった気がするけれど。一体何だっけぇなぁ?)と。


 車の天井を見詰め、物思いに耽る。


 すると俺はあること!


 そう、大変に重大なことを思い出すから。


「あっ!」と驚嘆を漏らすので。


 冴子は直ぐに「新作、どうしたの?」と、驚いた顔をしつつ首を傾げてくるから。


 俺は冴子に「実は……」と、言葉を漏らしつつ話しを始めだすのだった。



 ◇◇◇



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