第132話 新しい彼女の提案(5)

 だから冴子も「えっ!」と、俺と同じように驚嘆を漏らして。


「新作、もしかして? うちが部屋に泊まったら不味い事でもある?」


 冴子は俺に恐る恐ると尋ねてきたけれど。


 俺はちゃんとした普通に性欲のある男性だから、自分の物だと思っている冴子が、部屋に泊まれば。


 俺は、今度は唇ではなく、冴子の肢体を求め、貪ろうとすること間違えない訳だから。


「べ、別に俺のマンションに泊まるのは、問題はないけれど。どうせ俺しかいない訳だから……」


 俺は冴子に告げると。


 今度は冴子の顔から下──下から上へと舐めるように見詰めながら。


「でもさ、冴子? 俺の部屋に泊まると言うことは、あれだ! あれだよ! 俺も男だから。冴子、お前を独占しようと発情して、性欲の方が抑えきれなくなると思うんだよね。まあ、できるだけ我慢はするけれど。狼さんになったらごめんなぁ」と。


 俺は笑い誤魔化しながら、自身の気持ち、性欲と言う奴を冴子に対して隠しても仕方がないから。


 俺の部屋へと泊まるのならば覚悟をしてからきてくれと、嘘偽り無く、素直に説明をした。


「ああ、そう言う事か?」


「うん、そう言うこと」と。


 俺が、にへらと笑いながら冴子へと頷き、告げると。


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