第131話 新しい彼女の提案(4)

「……冴子? 土日、祝日……。俺の仕事についてくるって、しんどくないか?」と。


「休み明けは、仕事がまた始まる訳だから大変じゃないか?」と。


 俺は冴子の身体を心配して尋ねる。


「ん? 大丈夫だよ、新作……。家身体の方は丈夫だから」と。


 俺に冴子は、ケラケラと笑いつつ告げてくる。


 それでも俺は「う~ん」と呻りつつ、考える人になると。


「いいでしょう、新作~?」と。


 冴子は、俺の顔に自身の顔を近づけつつ、妖艶な眼差しと、甘え声音を使用しつつ尋ねてきた。


 それも俺の膝に自身の華奢な手を乗せ。


「いいでしょう~?」と。


 冴子は更に尋ねてくるから。


「う~ん、そうだな……。でも冴子? 朝の出発も早いから。自身の身体の方が本当に辛くないか? お前、休み無しになる訳だから」と。


 俺が再度冴子に尋ねれば。


「新作、大丈夫だよ~。うちは移動の最中に寝ているから、心配しないで~」と。


「朝早いのは大丈夫だよ。うちは前の日の金曜日に新作のマンションに泊めてもらうから心配しないで」と。


 冴子が俺に告げてきたから、俺は「えっ!」と驚嘆を漏らしてしまう。

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