第130話 新しい彼女の提案(3)

「えっ! あっ、ごめん……」


 俺は冴子へと謝罪をおこない。


「ついつい、冴子の顔に見惚れて、ボォ~と、しながら見詰めてしまったよ」と告げ、笑い誤魔化した。


「えっ! そうなの、新作?」


 冴子は俺の説明を聞き、流石に驚愕をした。


 でも、直ぐにこいつは、もう俺の物だから。


「本当に」と。


「新作、ありがとう。うちも嬉しい」と。


 俺にまた女神さまの笑みをくれた。


 だから俺も冴子の素直な気持ちが心から嬉しいから。


 俺もやっと笑みを浮かべることが可能になったから。


「うぅん」と呟きつつ。


 俺は自身の唇を蛸さんのように突き出し、冴子にキスを迫る、と言うか? 要求した。


「うん」


 すると直ぐに、冴子も俺のように蛸さんになって、唇を突き出してくれた。


 だから俺達二人は、まだお天道様がギラギラと地上を照らし、明るかろうが、お構いなしに。


 キッチンカーの車内で、他人の目があろうとも、チュチュをした。


 お互いが何度も見詰め合い、「クスクス」と笑おうとも。


 何度もチュチュをした。


 でッ、最後は大人の男女らしく、熱く、激しい接吻を口内で舌を交え、絡み合いしながらして、堪能し、愛を確かめあい、終わればね。

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