第44話 常連のお客様からの色々な問いかけ(7)

「そうなんだ?」


「うん」と俺が頷けば。


「もしかして、お兄さん? 如何わしいお店とか行っている訳?」


 お姉さまは、自身の口の端を吊り上げ、ニヤリ! 妖艶に薄ら笑いを浮かべつつ俺に尋ねてくるから。


「俺?」と。


 自身の顔を指さしつつ、俺は驚愕しながら言葉を返せば。


「うん」と、お姉さまは嬉しそうに微笑みつつ頷くけれど。


「あのさ、お姉さん? 俺は若い女性に対して女性恐怖症、女性アレルギーな訳だから。そんなお店に通える訳はないだろう」


 俺の羞恥心を徐々に……どころじゃない?


 悉く破壊していく、破壊の帝王とも言うべき、お姉さまだから。


 今日も懲りずに、俺のプライベーへと、性的なところへと深く侵入──。


「ふっ、ふふふ」と薄ら笑いを浮かべつつ。


 俺に対してセクハラ行為を悪神様は、今日も平然としてくるけれど。


 俺は今日も呆れた顔と声音で、御姉様へと男性専用ヘルスにはいかないよ! と。


 俺自身も流石に、こうも頻繁に尋ねられると、お姉さまに言葉を返すのも馴れたものだから。


 俺が苦笑いを浮かべつつ、お姉さまへと言葉を返せば。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る