第11話 両親が駄目だから友人に(4)
「じゃ、あれか? 新作が何処かで、地縛霊を連れて家に帰ったって事か?」
「そうなのか、松原?」
秀樹が、俺が何処かで地縛霊……。
そう、お化けって奴を連れて帰ったのか? と。
秀樹は真剣な顔!
まるで子供の怪談話みたいなことを呟くから。
俺が松原へと尋ねると。
「う~ん、俺も、秀樹の言う通りで、新作が何処からか、地縛霊を背負って部屋に戻ったのかな? と思ったのだけれど。新作の話しを聞くと。女のお化けは新作の枕元に立ったり、乗っかってきたり。部屋の天井のあちらこちらからラップ音を出す悪戯、嫌がらせをする訳ではなく。玄関の中、外で啜り泣きや嗚咽だろう? そして廊下に階段……。一階のフロアーにマンションの外の道路も走り逃げる姿も新作は、自身の両目で捉えているって言うからさ。俺自身も良く解らない」と。
松原は苦笑をしながら、俺達に説明をしてくれた。
「……でもな? やっぱり、この部屋は、以前と違って可笑しい……。何か変と言うか? 誰かが、何処からか、俺達の様子を窺っていると言うか? 監視しているような気がする……」
松原はまた、部屋中を満遍なく見渡しつつ、観察しながら俺達に再度説明をしてくれた。
だから俺や直樹、秀樹の三人も。
松原に釣られるように、部屋中や天井四隅を見詰めつつ。
「そうか?」
「そうなんだ?」
「じゃ、なんだろうな?」と呟いた。
でッ、最後に松原の口から。
「俺にも解らん」と。
あいつは、にへらと笑いつつ呟く。
◇◇◇
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