15 相棒は、ロボ猫!?

 足もとでごろごろと喉を鳴らす茶トラの小さなロボ猫を見て、ねこさんはそのやつれた顔をほっこりとさせた。


「うーん、名前名前……あー」


 ぴーん、と何かが閃いた。


「ちゃと〇ん!」


 ぶぶー、とロボ猫からNGの警告音が!


「そうだよねー、キミには代わりはいないもんねー」


 少し深い事を言うねこさんであった。


 そして、呪いで鈍った思考のまま叫ぶ。


「よーし、キミは『チャトサン』だー」


 NGだった名前とは一字違いだったが、ロボ猫は気に入ったようだ。


『本日より、ワタシはチャトサン、ワタシはチャトサン』


『宝箱を開放、宝箱を開放』


 チャトサンの音声に従うように、宝箱からガチャリ、と音がして、もくもくと煙が

溢れ出した。


「やや、やばいのねー」


 ねこさんは、よたよたと妖刀ねこすいを再び構えた。

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