14 ねこさん、相棒を手に入れる!?

 隠し部屋の中の宝箱に近づくと、ガーディアンらしいロボットが頭上から降ってきた。


 そいつは宝箱の前で両手を広げ、アリクイの威嚇のように立ちはだかっている。


 よろよろと『妖刀ねこすい』を構え、迎撃態勢を取るねこさん。


 が、ようく見ると、ねこさんの半分くらいの大きさしかない。


 何だか小さなロボ猫のようだ。


 ロボ猫の威嚇、何だかほっこりする。


 実際ねこさんも、げっそりとしているにもかかわらず、微笑んでいた。


「……ふふ。でもそこをどいてほしいのねー」


 今までの緩慢な動きが嘘のような素早さで、肉薄するねこさん。


 ガーディアンは、防御態勢を取りつつ怪しいレーザーでねこさんをスキャンした。


「え、ヤバーイ!」


 ひとまず後ろに飛び退く。


『ニャ、ニャ、ニャ……ピー』


 ロボの目が、明滅を繰り返していた。


『ご主人と判定、ご主人と判定』


 そして機械的な音声が、そう告げた。


 どうやら、ねこすいを持っていたためにそう判断したようだ。


 ごろごろと喉を鳴らし、ロボ猫はすり寄ってくる。


「えー、何て名前にしよー?」

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