13 ねこさん、隠し部屋を発見する!?

 ねこさんは、あのダンジョンに三度舞い戻っていた。


 既に『妖刀ねこすい』が入っていた宝箱を越え、石畳が続くエリアを探索している。


 が、奇妙なことに、モンスターと一切遭遇していなかった。


 げっそりとしたねこさんにとっては好都合なのだが、嫌な予感しかしない。


 一歩、また一歩と歩を進めるたびに、生気を吸い取られているのがわかった。


「ぜえ……ぜえ……」


 やばい。目がかすんできた。めちゃくちゃ食料を食べても、すぐに空腹が襲ってくる。


「そ……そんなー……」


 ゆっくりと、スローモーションのように倒れこむねこさん。


 ごちん!


 壁に頭をぶつけると、その壁がガラガラと音を立てて崩れた。


「……えー……隠し部屋ー?」


 その中央には、豪華な宝箱が鎮座していた。

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