女神フェレス

ジャック「みんな聞いてくれ 俺はフェレスに会いに行こうと思う」 ナエコ「正気なの!? 何されるか分かったものじゃないでしょ!」 ジャック「あぁ だからレヴェルカに色々して貰った もしもの時は多分大丈夫だろうと・・・思うけど」 ミリア「僕は反対だ 僕の力をいや・・・願いの力を使って二人を過去に送った張本人だ」 ジャック「それは前の世界のフェレスだ 今は違う・・・と思いたい」 エカラ「なら私もついて行くよお兄ちゃん!」 ジャック「ダメだ 一人で行かせてくれ 頼む・・・」 ナエコ「そんなのもっと心配になるでしょ!」 ジャック「だからレヴェルカに色々してもらってる 逃げるくらいは出来る 俺は逃げ足は速いからな」 ジョン「こいつの逃げ足の速さは俺でも追いつくのは不可能だ 逃げ入ったこいつを倒す事は俺にも出来ない 心配はないだろうな」 エカナ「無事に帰って来てくださいよお兄様!」 ジャック「レヴェルカ 聞こえてるな 頼むフェレスの場所に送ってくれ!」 レヴェルカ「聞こえてますよ では行きますよ!」 ナエコ「無事に帰って来てねジャック・・・」


ジャック「っく・・・ここは草原かぁ・・・ 分かりやすいな草原のど真ん中でティータイムしてるやつがフェレスだな」 フェレス「おや まぁ 珍しいお客さんですね」 ジャック「いきなり 後ろに立つなよ・・・」 フェレス「あなた事は知りませんが後ろ取られる方ではないでしょう それよりご一緒にティータイムいかがですか?」 ジャック「俺としたことが油断した なにされるか分かったものじゃないのに」 フェレス「ティータイムを終わらせてまでやる行為ではないでしょうね 茶菓子もありますよ どうぞ」 ジャック「・・・」 フェレス「毒なんて入ってませんよ まぁ私の事は信用出来ませんよね・・・仕方ないです」 ジャック「いや 食べるよ あんたそんな残念そうな顔するんだ 多分 悪意はないと断言する」 フェレス「私を信用していいのですか?」 ジャック「これに関してはいいだろう まぁあんたには毒じゃなくても俺には毒かも知れないがな」 フェレス「大丈夫です 普通の人が食べるお菓子ですよ このお菓子は私がよく買いに行ってるお店のお菓子 お気に入りです」 ジャック「あんた女神だろ ずいぶん人っぽい事するんだな」 フェレス「人に紛れるのは造作もないですよ 下手に力を明かしてこのお菓子が買えなくなるのは嫌ですから 普段はお菓子を買う淑女を演じてます」 ジャック「確かに下手に力ばらすと関わりたくないって言われて物売ってくれないこともあるしな」 フェレス「自分の力で用意することも出来ますが それはそれで大変ですね そこの世界はお菓子やお茶だけを買う世界ではありません 色々便利な世界なんです だからもめごとは起こしたくない」 ジャック「あんたと少し喋ったけど 前の世界とは別人に見える」 フェレス「まぁ 計画全部潰されちゃいましたからねぇ 今はこうやってティータイム過ごすだけの存在になってますよ」 ジャック「俺は争いに来たわけじゃない 俺と一緒に喋ってくれるか?」 フェレス「いいですよ 私もジャックさんあなたとはお話しゆっくりしてみたかったので」 ジャック「何から話すかな?」 フェレス「では前の世界の私どうでしたか?」 ジャック「何かに取りつかれたように世界を救えって言ってたな」 フェレス「なら私が考えてた計画をお話ししましょう 世界を救うと言うのは確かに本当なんですよ 実は女神と言う立ち位置は功績で力をえれるんですよ私はそうでした」 ジャック「つまり 俺達に世界を救わせる事が自身の力に繋がると・・・?」 フェレス「まぁそんな感じでいいですよ 目的はもう一つあって単純に力あるものをジャックさんや他の方に排除させるのが目的です ジャックさんや他の人達を逆らわせなくして 力をあるもの排除 そしてジャックさんや他の人達を操って他の世界や次元を侵略する といった感じの計画を考えていました」 ジャック「いい計画じゃないか 俺が逆らわない前提ならな!」 フェレス「そう 全部計画はダメになって それで色んな世界でティータイム過ごすだけの女神になってしまいました どうですか? 美味しいですか?」 ジャック「美味しいな こういう人生も悪くないじゃないか!」 フェレス「でしょ 今はこういうのも悪くないって思い始めてますけど やはり私は色々考えるんですよ 次はどうしてやろうかと」 ジャック「結局 あんたとは対峙する運命なのかな?」 フェレス「どうでしょうね でも今はそういう気持ちはないので つかの間の平穏と言う事でいいんじゃないんですかね」 ジャック「次は俺の番だ あんたは結局俺達を呼ぶ前になにしてたんだ?」 フェレス「実は私は弱小の神上がりなんですよ で 女神と呼ばれるくらいには偉くなったので 次は色んな世界を自分の物にしてやろうと考えてました」 ジャック「女神かぁ」 フェレス「この姿 実は最初から女性の姿ではなかったのですよ」 ジャック「マジか なんだったんだ?」 フェレス「秘密です 女性の姿の方が信仰を集めやすかったんですよ 男性の姿の神より女性の姿の方が良かったんですよ 実際見せてあげますよ 私の男性の姿を」 ジャック「でかいな・・・ジョンと同じ・・・それ以上か?」 フェレス「と まぁ 今は姿関係ないのでこちらの女性の姿でいるんですよ ずっとこの女性の姿でいて気に入ってるんですよ」 ジャック「なんで 力をつけれたんだ?」 フェレス「確かに信仰ではこれほどの力はありません これです この石 パワーストーン2個で一個です 片方持ってみてください」 ジャック「いいのか・・・っく なんだこの気分・・・ よこせフェレス! もう片方の石を!」 フェレス「と いった感じで片方を持つともう片方がとんでもなく欲しくなるパワーストーン きもなのはお互いに石を欲しくなって衝突させてその衝突で生まれるエネルギーをこの石が吸ってどんどん力を高める呪われた石」 ジャック「恐ろしいな 石の取り合いかぁ 不毛だな・・・」 フェレス「ジョンさん辺りに持たせたら世界を全部壊すでしょうね 一個でも二個でも その私の指輪でもそうです 次元間を移動出来る指輪どう見てもパワーストーンような物 外世界に行けるとなったら奪いに来る人は大勢いるでしょうね」 ジャック「力持つ石・・・力持つ指輪・・・次はなんだ力持つ剣あるいは力持つ魔法の杖とかか?」 フェレス「ありますね 使用者に語り掛けて狂わせる武具」 ジャック「俺もたまにそういう武具つかまされることあるからな・・・処理が毎回大変だ」 フェレス「さて お茶菓子もお茶も無くなったのであなたの世界に行きましょうか あなたの心を少し読ませていただきました みなさん心配してるでしょうし」 ジャック「そうだな 敵意はなさそうだし 連れて行くか・・・ちょっと不安だ」 フェレス「その不安は大事ですよ 参りましょう」


ジャックの世界


エカラ「お兄ちゃん・・・大丈夫かなぁ・・・」 ナエコ「うん 一人で行っちゃうなんて・・・信頼されてないのかな・・・」 ジョン「足手まといは少ない方がいいだろう」 ナエコ「私が役に立たないって言いたいの!? ジョン!?」 ジョン「違う! 奴は戦いに行ったのではない 様子を見に行ったのだ だから逃げる前提で組んでいるからこそ一人で行ったんだ」 ジャック「そう だが杞憂だった フェレスは今は大丈夫そうだ」 フェレス「初めましてでよろしいでしょうか?」 ジョン「フェレス・・・!」 エカナ「この方が女神様ですかー 綺麗な女性ですねー」 エカラ「見た目はね・・・でもなに仕掛けてくるかは分からない」 ミリア「みんな 気をつけて!」 ジャック「そう構えるなって 俺は見ての通り無事だ」 ジョン「無事なように見えるように仕掛けてくる可能性もある」 エカナ「そうですよー みなさん ここはお兄様を信じて見ましょうよー」 エカラ「エカナが居てくれて助かった このメンバーだと唯一構えない人だと思うから」 ナエコ「そうね 構えても仕方ない 仕掛けてきたら構えればいい」 ミリア「僕とジョンは構えたままでいよう」 ジョン「それでいいな」 フェレス「ジャックさん 質素なお家ですね これでこれだけの人いたら大変でしょう」 ジャック「最初は俺とジョンだけで住んでいたのにいつの間にかナエコ エカラ ミリア エカナまでが住み着くようになったんだ ここは俺とジョンが二人だけで住むように二人で作った家なんだけどな そうだフェレスあんたもこの家に住めよ」 ナエコ「本気なの!?」 ジャック「近くにいた方が動向は分かりやすい それに信じて見たいんだ みんなと会えて一緒に住んでいる それはフェレスなしではなかった事 ならそこを尊重してこの家に住んでもらうのも悪くないと思う今更一人増えたって関係のない事」 ジョン「それはそうだが・・・騒がしいな・・・」 ミリア「僕は反対 何が起こるか分からない」 ナエコ「私も反対かな」 ジョン「俺はどうでもいい 騒ぎを起こしたやつは俺が対処出来るからな」 エカラ「私はいいよ フェレスのお話とか聞きたいし」 エカナ「私も聞きたいですよー」 フェレス「私は嫌ですよ こんな質素な家では ではこうしましょうか」 ジャック「ぐ 眩しい え・・・俺達の家が豪華になってる・・・」 エカラ「わぁーわ エカナこれはすごいよ私たちの部屋見に行こうよ!」 エカナ「そうですね! 行きましょうお姉さま!」 ミリア「僕も連れて行け!」 ナエコ「ちょっと3人で行かないでよ・・・」 フェレス「内装は豪華にしました 持ち物確認でもするといいと思いますよ 何か無くなってるかもしれないので」 ジャック「そっか 外装も見たいし ジョン行こうぜ」 ジョン「あぁ」 ナエコ「え? 私だけ置いて行くの・・・」 フェレス「ナエコさん これでどうでしょうか? 私を受け入れてくれますか?」 ナエコ「うーん でもこの豪華な状況は確かに捨てがたいわね フェレスあなたがいなくなったこれどうなるの?」 フェレス「もちろん 元に戻ります」 ナエコ「ま いっか この状況受け入れちゃえ!」 


エカラ「すごかったね二人とも!」 エカナ「ちょっと悔しいですね 私たちお家よりも豪華かもしれませんよお姉さま?」 ミリア「これは確かにエカラとエカナの家よりも豪華かもしれないね」 ジャック「ジョン 外観すごかったな まるで屋敷だ」 ジョン「俺達がせっかく建てた家がこうなるとはな」 ジャック「ちょっと残念だよな 前の家の痕跡が全然残ってないな・・・少し寂しい」 ジョン「ならまた建てればいい それかフェレスに元に戻させるかのどっちかだ」 ジャック「目立つ外装にはなったが この場所は辺境の地 ばれないとは思うが」 ジョン「なぜ俺達がこそこそしないと行けないんだろうな」 ジャック「功績立ててちやほやされて結局その先は辺境の地で二人でいる事になっている 結局ジョンは前の世界でも今の世界でも追いやられてるよな・・・」 ジョン「多分それは俺の業だ そこは変わらないのだろうな だが世界は救えた それだけで十分なのだろうな」 ジャック「もっと求めたっていいだろう?」 ジョン「求めてるだろう お前の食事が楽しみで生きているんだ」 ジャック「いくらでも作ってやるさ 俺といればずっとな 多分・・・」 ナエコ「ねぇねぇ 二人の部屋もすごい事になってるよ! 一緒にきて!」 ジャック「俺はフェレスのとこに行くよ」 ナエコ「そうなの・・・ ならジョン行こう」 ジョン「あぁ・・・分かった」 


ジャック「フェレス 何してるんだ?」 フェレス「本読んでいます 聖書ですかねこれは」 ジャック「何が書いてあるんだ?」 フェレス「神に対して崇めよと まったく人間の書物はくだらない事ばかり書いていますね」 ジャック「崇められると嫌なのか?」 フェレス「違います 求められるのが嫌なのです 人間はいつも神にすがるだけの存在 少しは自分たちで解決しようとしなければならないのに他力本願 ですがそれは私の力になった 悪い事ではありませんがいい事でもありません」 ジャック「神も大変だな」 フェレス「人が求めたから神は存在のするのか はたまた私が存在するから神がいるのか・・・分かりませんね 今となってはどうでもいい話ですが」 ジャック「やはり俺の知ってるフェレスじゃないな なぜ俺の知ってるフェレスはあんなに残忍だったんだ?」 フェレス「やはりこのパワーストーンの影響が強くあったんじゃないですかね」 ジョン「よこせ! その石を俺によこせ!」 ナエコ「きゃ ジョン急にどうしたの?」 ミリア「その石ちょうだい 私にその石をよこせ!」 エカナ「ミリアお姉さま 一体どうしたんですか?」 エカラ「そのパワーストーンが影響してるの? フェレスしまって!」 フェレス「おやおや 見るだけでこうなってしまう方がいるんですね はい しまいましたよ」 ミリア「え? 僕は一体何を・・・」 エカナ「ミリアお姉さま・・・私って言ってましたよ」 エカラ「僕が私って言ってたの・・・?」 エカラ「うん ミリアちゃん 私って言ってた それにすごくパワーストーン欲しがってた」 ジョン「っく 俺は何をしてるんだ」 ジャック「おかしいだろ 俺は持って初めてよこせって言い始めたけど 二人は見るだけで!」 フェレス「強い力への渇望でしょうね お二方は力を欲しがってしまった だから見るだけでおかしくなったのでしょう」 ジョン「俺が力を・・・求める・・・?」 ミリア「僕は力を求めていない 魅了されるわけない!」 フェレス「なら説明します まずジョンさん あなたは前の世界の悲惨な現実を見てから力を渇望になりました」 ジョン「あの時だ 妹が殺さた時 力さえあればと強く思った」 フェレス「そうです だから力を持つ石を見てしまうとどうしても欲しくなるのでしょうね 次はミリアさんです あなたは願いを叶えし者 パワーストーンがあればより強い願いを叶え放題になるのでしょう 願いの力コントロール出来れば消えてしまった故郷ですら簡単に取り戻せる 石の魅了は強烈でしょうね」 ミリア「僕はそんな事思ってない!」 フェレス「思ってるかどうかではないんですね 深層の深くからあふれ出る感情ですから見えなくて当然」 ミリア「なんでそこまで僕たちの事分かるんだよ!」 フェレス「私はこれでも人によりそった女神ですから 人の気持ちはそこら辺の存在よりも分かるんですよ 他者の記憶だって読もうとすれば読めます そこから人の心に踏み入って信心に変えると言ったところですかね さてそろそろレヴェルカさんに会いに行きますか」 ジャック「あ 行っちゃまった ちゃんと帰ってこいよな フェレス」



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