エカラdays 1

ミリア「ねぇ、エカラ」 エカラ「うん、どうしたのミリアちゃん?」 ミリア「実はさぁ、見つけちゃったんだよね」 エカラ「何を?」 ミリア「もう一人のエカラがいる・・・世界って言うのかな?」 エカラ「え? もう一人の私がいる世界行ってみたい」 ミリア「正確にはそっくりな世界ってだけかな」 エカラ「なんでもいいから連れってて」 ミリア「分かった、行くよ」

エカラ「あ、私の家だ・・・ちょっと作りが違う気も」 ミリア「でしょ、あくまでそっくりな世界だって」 エカラ「ごめんください」 執事「あれ、エカナ様 外にいらっしゃったのですか?」

エカラ「違うよ、エカナは家の中にいるよ そして私はエカラです」 執事「た、確かにエカナ様ではないですが いーやそっくりですね 世の中にはそっくりな人は三人はいると言われますし名前までもそっくりとは」 エカラ「うん、エカナ呼んでもらえる?」 執事「分かりました呼んで来ます」 エカナ「え、あなた誰なの?」 エカラ「私はエカラ こっちはミリアちゃん」 ミリア「よろしくね、エカナ」 エカナ「なんで名前知ってるの?」 エカラ「執事がそう呼んでたから それよりお話ししたいからちょっとついて来てくれない?」 エカナ「わけが分からないけど、分かったついていく」 エカラ「しっかし、ミリアちゃんどこでこういう世界見つけてくるの?」 ミリア「僕は世界を色々調査してるからね」 エカラ「ふーん もっと面白い世界とかある?」 ミリア「エカラが気に入りそうな世界は結構あると思うよ」 エカラ「次はそっちで」 エカナ「ねぇ、二人だけで話さないでよ!」 エカラ「あ、ごめん そう言えばいたね」 エカナ「私を連れまわしてほっとくって意味が分からない」 エカラ「一つ聞くけど あの子とうまくいってる?」 エカナ「え? なんで知ってるの?」 エカラ「だって、私あなただし」 エカナ「よく顔見たらそっくりね私たち」 エカラ「うん、そうだね で、うまくいってるの?」 エカナ「うん・・・その・・・ね・・・うまくいってると思いたいけど・・・」 ミリア「ちょっと待ってよ、もう一人のエカラが顔赤くしてるんだけど エカラが顔赤くしてるとこ僕は見たことないんだけど!」 エカラ「へぇ、私もそういう顔するんだ」 ミリア「なんで他人事なの?」 エカラ「そりゃ、他人だからね」 ミリア「まぁ、確かにそっくりさんなだけかも知れないけど」 エカナ「エカラ、あなたは違うの?」 エカラ「うん、あの子とは最初から会ってないの私」 ミリア「僕たちがエカラに近づいたせいでエカラは僕たちといるようになったんだよ」 エカナ「そっか、それは残念なのかなぁ?」 エカラ「あの子っていい子?」 エカナ「うん、いい子だよ面倒見よくてね・・・あとね私・・・好き」 エカラ「ふーん って事はさ、私もあの子と付き合う世界だったのかな?」 ミリア「僕に聞かれたって分からないよ」 エカラ「まぁいいや、それよりミリアちゃんもう行こうよ この世界私の世界とたいして変わらないし新発見も探しても仕方なさそうだし」 ミリア「そうだね、面白い体験だった?」 ミリア「うん、良かったよ また色んな世界見せてねミリアちゃん」 エカナ「ま、待って 私も連れてってよ!」 

エカラ「どうするミリアちゃん?」 ミリア「エカラ次第でしょ」 エカラ「いいよ、エカナ連れてってあげる」 


エカラ「私、紅茶淹れてくるから書庫に案内しといてミリアちゃん」 ミリア「分かったよエカラ」 エカナ「ほ、本当に私の家とそっくりだ」 ミリア「エカナこっち」 


書庫


エカラ「ミリアちゃん、お待たせ紅茶だよ」 ミリア「エカラの淹れてくる紅茶 大好きだよ」 エカナ「す、すごい書物・・・なにこれ・・・分からない書物ばっかり」 エカラ「うん、外の世界の書物いっぱい集めた結果だね」 ミリア「エカラ 集めるのはいいけどちゃんと整理しなよ」 エカナ「あ、この本 今私が勉強してるとこの本だ」 エカラ「まだそこなんだ・・・ふ」 ミリア「エカラやめな」 エカナ「エカラはもう終わってるの?」 エカラ「終わってるって言うかもう全部学んだよ」 エカナ「私と同じ歳よね?」 エカラ「場数が違う そもそもエカナは外の世界の事を知らない 自分の世界だけ学んできているのと 私は外の世界の魔法をいっぱい学んできてる」 エカナ「じゃあさ、魔法教えてよエカラ」 エカラ「いいよ、じゃ早速外で練習しようか」 ミリア「ま、待ってエカラ 淹れた紅茶どうするの?」 エカラ「ミリアちゃんが全部飲んどいて」 ミリア「三人分も飲めないよ・・・」 カレット「なら、私たちが貰っていいか?」 ミリア「あ、二人ともどうしたの?」 リティー「エカラに頼まれた本を見つけて持ってきたのに いないしあの子・・・」 カレット「エカラがいないのはいつもの事だろ」 リティー「そうなんだけどさ」 ミリア「エカラは新しい友達と一緒に魔法の練習に行っちゃったからね 二人は僕の相手してよ」 リティー「エカラって本当に交流深いよね」 ミリア「だから僕をほっとくところがある」 カレット「もっと構って欲しいのか?」 ミリア「当たり前だよ」


エカナ「ぜぇ、ぜぇ エカラはなんで息の一つ上がらないの?」 エカラ「ま 私は大魔法使いエカラですから」 エカナ「・・・」 エカラ「いやいや、冗談だって 私が大魔法使いになるはまだまだ先だよ、でもいずれなってみせるよー」 エカナ「お姉さま・・・」 エカラ「はい?」 エカナ「エカラお姉さま!」 エカラ「えぇ、いや待ってよ」 エカナ「嫌ですか、エカラお姉さま?」

エカラ「嫌じゃないよ、てか言葉使いまで変える必要ないでしょ」 エカナ「分かった、でもお姉さまは変えない」 エカラ「お好きにどうぞ、そろそろ戻ろうかエカナ」 エカナ「はい、お姉さま」



ミリア「でね、エカラってさぁ後先考えないで突っ込んじゃうし」 カレット「いや、違うと思うぞ」 リティー「と、言うと」 エカラ「私は突っ込むまでが考えないんだって突っ込んだ後はちゃんと考えてるよ」 ミリア「後先考えないで突っ込むはあってるでしょ」 エカラ「いやその ごめん・・・ あ、二人とも来てたんだ」 リティー「はい、エカラ 科学の本持ってきたよ しかし魔法以外にも勉強熱心よねエカラって」 エカラ「学べる物は学んどくの・・・そのせいでお兄ちゃんに余計な事ばかり吹き込まれたけどねぇー」 ミリア「ジャックのせいでエカラがスケベになっちゃうし」

カレット「あいつ、なにやってるんだ」 リティー「最低ね」 エカラ「まぁまぁ、お兄ちゃんを嫌いにならないで そのおかげで今の私があるんだから」 エカナ「あの、お姉さま いい?」

ミリア「お姉さま!? エカラ、何言わせるの!?」 エカラ「勘違いしないでよミリアちゃん エカナが自発的に言ってるだけだから」 エカナ「そう、私にとってエカラお姉さまはお姉さまなの そしてミリアも私のお姉さまなのだから言わせてミリアお姉さま」 ミリア「なんで僕まで・・・」 エカナ「嫌ですか?」 ミリア「嫌なわけないよ エカラと同じ顔してる子から言われて断れるわけないじゃない」 カレット「このエカラ似の子が新しい友人か エカラ?」 エカラ「そうだよー、新しい友達でいいよねエカナ?」 エカナ「お姉さまがそう思いたいならそれでいいよ」

リティー「なんだか、訳の分からない事になって来てるわね・・・」 カレット「世界は無数に存在してるんだ、こういう事もあるだろうな」 ジャック「よっと あれ、みんないるのか エカラ頼まれた本持って来たぜ」 エカラ「流石お兄ちゃん これ手に入れるの大変だったでしょ」 ジャック「いやぁな 手に入れる事は楽だったんだ、問題は競り形式だったんだよ 結構持っていかれたよ」 エカラ「その穴埋めしないとねお兄ちゃん」 ジャック「まぁ、構わないよ いつも世話になってるしな」 エカナ「お姉さま この方は?」 エカラ「あぁ、ジャックのお兄ちゃんだよ 私と結構旅に行って悪い事ばかり吹き込む人」 ジャック「本当にごめん エカラ・・・」 エカラ「最近は変な遊びしなくなってきてるし大丈夫じゃないかな」 カレット「ジャックお前はそういうところあるよな少しは自重しろ もっとナエコと一緒にいろ」 リティー「そうよ、もっと大事にしてあげなさい 失ってからは遅い・・・」 エカナ「お姉さまのお兄ちゃんは私のお兄様ですね」 ジャック「てか、このエカラ似の子誰なんだ・・・」 エカラ「私だね・・・多分」 ミリア「僕が見つけたエカラの世界に似ている 出会ったエカラっぽい人・・・であってるかな?」 ジャック「言いたい事は分かるけど混乱する・・・」 エカナ「私が誰かなんてどうでもいいんですよ! 今はお姉さまと私が出会えた それだけでいいんです」 エカラ「随分私に入れ込んでるね いいわ上げたい物あるからついて来てエカナ」


エカラ「うーんとね、確かここにしまったはずなんだけどなぁ」 エカナ「何を探してるのですかお姉さま?」 エカラ「あ、あったあった はい、これ上げるよ」 エカナ「服ですか」 エカラ「うん、私の古い方の服 でもおさがりでなくてこの服事態に魔力を高める効果があるの 今来ている私の服より効力が低いから着るのやめただけなんだよね」 エカナ「いいんですか、そんな大事な物貰って?」 エカラ「いいけど、口調はもっと砕けて欲しいな」 エカナ「あ、ごめん お姉さまありがとう」 エカラ「じゃ、早速着てみて私外で待ってるから」 エカナ「いえ、いていいよお姉さま」

エカラ「私、結構スケベだけどいいの?」 エカナ「私はお姉さまになら・・・」 エカラ「今日あったばかりじゃない 確かに私はスケベだよ でも出会って日が少ない人にはそんなこと絶対しないから! やっぱ外出るから」 


エカナ「いいですよ、お姉さま」 エカラ「うん、昔の私だ みんなに見せに行こう」


ジャック「でな、あの世界の生物はなんでもでかいんだよ 俺の世界ですら見る生き物が何百倍のでかさもあって何回も食われかけたんだ」 カレット「ジャックお前はこの手話は尽きないな」 

リティー「この人、一体なにする人なの・・・?」 ミリア「僕もよく分かってない」 エカラ「みんな、お待たせ」 エカナ「ど、どうかな?」 ジャック「昔のエカラの服じゃん いいじゃん」

エカナ「そ、そうかなお兄様」 カレット「初めて見る服装だな」 エカラ「うん、もう一年くらい着てないかな」 リティー「へぇ 以前はこの服を着てたんだエカラ」 ミリア「うん、久しぶりに見るね」 エカナ「えへへ、お姉さまの服だ 嬉しい」 ジャック「本当に初対面なのか?」 ミリア「似た者同士でシンパシー感じてるんでしょ ジャックとジョンみたく」 ジャック「確かにあいつと最初に会った時からなんかあいつの事が気になっていたんだ そう言う事なのかもしれないね」 エカナ「お姉さま 私ここに住みます!」 エカラ「いいけどちゃんと家には帰ってね」

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