第3話:メタモルフォーゼ。

「あのさ・・・メルバ・・・ピーチのこと引きちぎったことないの?」


「あるよ・・・」


「え〜あるんだ・・・痛そう?」


「痛くないよ・・・ただね、次の朝になったらまた生えてるってか

くっついてるんだよ・・・」

「だから永久に離れることはないの・・・」


「あ〜便利なんだね・・・ってかどうなんだろ?」


「ところでさ・・・聞こうと思ってたんだけど君って何歳?」


「ん〜今は9才くらいかも 」


「あ〜じゃ〜小三くらいか?」


「しょさんって?」


「ああ、いいわ・・・」


「そうか・・・君が俺くらいの歳だったら話が通じ合えると思ったん

だけどな・・・」

「9歳じゃ俺の妹にしたって子どもすぎるわ・・・」


「なに?・・・私が大きかったらよかったの?」


「そりゃガールフレンドにしたって幼すぎたら話にならないからね」

「下手して手を繋いだだけで強制わいせつ罪とかってのになりかねないから・・・」

「分かるよね、俺の言ってる意味・・・」


「分かんない・・・」


「要するにケイは同年代の女が欲しいんだ・・・」


ピーチが言った。


「いやいや・・・メルバちゃんで不満はないよ、なんせ異星人との親交を

深めるためなんだから歳なんか関係ないんだけど、未成年ってのはまずく

ないかって話だよ 」


「だから、成人してる女がいいんだろ?ケイは・・・」

またピーチが言った。


「メルバ・・・そうなんだってよ」


「分かったら・・・」


そう言うとメルバは、ソファから立ち上がると、驚いたことに少しづつ

大きくなり始めた。

要は一気に成長しはじめたのだ・・・俺の見てる前で俺に見合う年頃の女

になっていった。


「うそ〜・・・まじで・・・そ、そんな器用なことができるんだ」


成長しきったメルバが言った。


「メタモルフォーゼしてあげたから」

「これでケイちゃんに見合う女になったよ、文句ないでしょ」

「こう言うこともあるから今着てる服は自由に収縮するようになってるの・・・」


驚いた・・・小学生だったメルバ・・・女子高生くらいのめっちゃ可愛い

女に変身した。


「地球へ来た時、子どもでいたのは、そのほうが地球人はなにかと親切に

扱ってくれるからって教えてもらってたから・・・」


「それで子どもでいたのか?」


「じゃ〜なに?今のこの姿が本当のメルバなの?」


「そうだよ・・・地球年齢17歳だよ・・・」


「びっくりした・・・ 」


「嫌なら、子どもの姿に戻るけど・・・」


「いやいやいや・・・いい・・・このままがいい・・・でも見違えたわ・・・」

「これで対等に話せるし・・・」


「ちなみに、おばあちゃんにもなれるよ」


「ああ、それはいいわ」


子どもだと思ってたのに・・・メルバはピチピチ、キャピキャピのギャル

になった・・・てより本当の姿に戻った。

俺の恋愛バロメーターが一気に上昇した。

異星人の彼女?ってのもいいかも・・・もしそうなったらの話だけど・・・。


異星人って、やっぱりよく分からない未知の生き物だよ。

でも、もっと理解のできないことが起こることになるんだな、これが・・・。


つづく。

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