第10話

金曜日、誠がくる日だ。

百合は料理を作る気分にならなかった。明子が死んだ事を知ったからだ。仲の良かった百合に警察が何か明子に異変はなかったのかと聞きに来たのだ。不妊で悩んでいた事しかわからないと告げると適当な質問をし帰って行った。



8時前チャイムが鳴った。誠だ。

玄関を開けると百合は泣きながら誠に抱きついた。警察が来て友人の明子が殺されたのだと嗚咽しながら説明した為あまり聞き取れなかっただろう。

誠は百合を力強く抱きしめてくれた。

百合は大きく深呼吸し、ソファに座った。百合が落ち着いたらのを見て、誠は着替えて来ると言い寝室に向かった。

何かガサガサと聞こえたが、今の百合にはどーでもよかった。


その日のご飯は簡単に済ませ、誠と百合は抱き合って寝た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る