第9話

誠は背広の内ポケットからスマホを出すと明子に電話をした。


「こんな事もう辞めさせてくれ!お金はいらない。本気なんだ!」


明子はじゃー全部バラしてもいいのね?と笑っていた。バレても復讐は果たせるからそれでもいいと明子は言った。でも、もう少しひっぱってくれる?その方があの子のダメージは大きくなるから。


誠は電話を切るとその場に座りこんだ。


どうすればいいんだよ…


バレたら百合を傷つける事になる。百合と離れる事は考えられない。バレたら百合はもう自分を信じてくれなくなるだろう…


誠はもう一度明子に電話した。


「直接会って話し合わないか?」


明子はそれを承諾し、午後8時に待ち合わせる事にした。


次の日、明子の死体が川から見つかった。ドンキの様な物で頭を殴られた事が致命傷だった。殴られた後に川に捨てられたのだ。



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