第7話 痩せましょう

 2020年12月下旬

 MRI、心電図の検査を受けました。このあたりはとくに波乱はありません。


 その結果が出た2021年1月上旬。

 年が明け、だんだんと近づいてくる手術日。そのまえに確定申告期間を乗り切らないといけませんが、ワクワクが徐々に高まってきます。


 じつは今回が人生初めての手術なのです!

 ほんと、不謹慎かも知れませんが楽しみです。


 しかしここで問題発生。

 心電図に異常波形が出ている、というので急遽回された循環器内科。

 さらに詳しい心臓の検査(エコー検査)を行いました。

 そういや、定期健康診断でも『要精密検査』になってましたね。一応、定期健康診断結果は渡してあったのですが、どうやら見落とされていた模様です。

 まあ、そのための術前のあれこれなので、気にしない。


 循環器内科の先生:心臓肥大ですね。原因は高血圧(※)だと思われます。高血圧の治療は?

(※)いつも定期健康診断で血圧を測るのは6~7月頃、つまり気温が高めの季節だったので、上135程度でしたが、実は冬場は上150以上になっていた。


 私:してません。


 循環器内科の先生:今回の手術については問題なしと意見書を書きますが、退院されたらなるべく早く地元の内科を受診して高血圧の治療を始めてください。


 私:心臓肥大が悪化するということですか?


 循環器内科の先生:その可能性はあります。それより、高血圧が続くということは、心臓につねに通常よりも強い負荷がかかり続けるということです。これは突然死の確率を高めます。


 私:わかりました。高血圧の治療をします。


 循環器内科の先生……クールに、素っ気なく、かつクリティカルに脅してくださる

……くううっ格好いい。


 そんなこんなで循環器内科の先生の「心臓肥大だけど今回の手術は施術可能」という意見書をいただいて、婦人科に回ります。


 婦人科の受付で待つこと……(以下略)


 婦人科の先生:これがMRIの画像です。おなかのこのあたり(おへそと腹部の一番下あたり)にふたつ穴を開けて、腹腔鏡手術を行うのですが、脂肪の層が厚いですね。なんとかギリギリ腹腔鏡手術が可能な厚さですがこれ以上厚くなるとカメラが使えない可能性があり、開腹手術になるかもしれません。ですから、最低でも手術前までにこれ以上太らないようにしてください。できればすこし痩せていただいたほうが安全です。


 OK。ベイベー。すべてはこの私の過去の悪行(生活習慣)の報いを受けてるってことだね?


 私は痩せることを約束し、術前診療を終えたのでした。


 心臓肥大とか、腹部の厚い脂肪の層とか、いろいろ問題はありますが、これで手術に向けた体制はすべて整いました。

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