第6話 診断確定
2020年12月上旬
CT検査の結果報告。
消化器科の先生「これは卵巣嚢腫だと思われます。この部分が(と、画像の薄く白くて丸い部分を示す)左の卵巣なんですが、薄い色の部分が脂肪で、小さく濃い白い部分は石灰質で、骨みたいなものだと思われます。婦人科の先生とも相談のうえの診断です。今後の診療については、消化器科ではなく婦人科になりますので、いまから婦人科に行ってください」
私「分かりました。ガンとかじゃないんですね?」
消化器科の先生「血液検査の結果からみて違いますね」
しかし、事前に婦人科と談合済みなら診療予約も消化器科から婦人科に変更しておいてくれたらよかったのに。
そんなこんなで婦人科に並びます。
話を通してある、10時に診療予約を入れている、とはいっても予定通りにならないのが病院というものです。
で、11時に診察。
婦人科の先生「エコー検査ではわかりにくい部位だったのですが、間違いなく卵巣嚢腫ですね。皮様嚢腫でしょう。小さければ放置していてもいいんですが、もう7㎝くらいありますので、取った方がいいですよ。だいたい5㎝を超えると茎捻転しやすくなり、茎捻転を起こすと、手術するしかありませんから」
皮様囊腫とは、卵巣内の卵子が受精していないにもかかわらず、卵巣内で脂肪や骨、髪など人体の一部を作ってしまう病気で、原因は不明です。悪性ではないので放置してもよいのですが茎捻転を起こすとたいそう痛いそうで、捻転のきっかけは寝返りをうっただけで起こす場合もある、とのこと。
もちろん、一生、捻転を起こさないでそのままの人もいますから、悪性新生物とちがって、手術するしないの選択は、私にあります。(※)
(※)悪性新生物の場合でも、手術する、しないの最終決定権は私にありますが、皮様囊腫での命の危険はそれほど高くないので、より強い選択権が患者にあるという感じでしょうか。
私「女性ホルモンとか、そんな感じのは大丈夫なんですか?(更年期障害とか)」
婦人科の先生「卵巣は片方残りますので大丈夫です」
私「じゃあ、取ります」
私、めんどくさがりなんで決められそうなことはすぐに決めます。
婦人科の先生「では、ついでに筋腫の方も処置しましょう。生理が重いということですから、子宮ごと取りましょうか」
まあ、私もこの年齢ですから(48歳)現実問題として子宮はもう要らないわけです。
実際、生理は重く、出血量も多いうえに生理痛もある。
QOLの観点から、取ってもいい気がする。
しかし一方で、筋腫を取れば生理がすこし軽くなる可能性もある。
加えて最近、生理不順になってきてることから、閉経も近い可能性が高い。
筋腫だけ取る選択よりは、多少なりとも身体にかかる負担のおおきい子宮ごと取る選択と、どちらが「得か」。
結局、婦人科の先生と相談のうえ、筋腫だけ取ることにしました。
治療方針は「左卵巣嚢腫と子宮筋腫の切除」です。
お値段は張りますが、腹腔鏡手術を選択。
そんなこんなで、手術に向けてMRI検査をすることになり、この日の診療は終了です。
…………ところで、たしかにいろんな要因で、『絶対確実な検査』がないのは分かっていますし、こういう場合のために複数の画像検査はするものだと思いますが、経膣超音波検査7㎝の卵巣嚢腫を見落とした件…………ドジ先生とお呼びしてもよろしいでしょうか…………(もちろん心の中で)
なんていう冗談はさておき、この件の教訓としては、たくさんの検査は誤診を防ぐためにあるということですね。
手術日程は(病気の内容から急がないため)、年末調整・確定申告とこれから忙しくなる私の仕事が落ち着く3月下旬以降を私が希望したため、4月1日入院、2日手術と決定。
なんで1日から入院かって?
そりゃもう、高額療養費的に月初に入院した方が安心ですから。
時期が選べる余裕があるなら、月初を選びたいです(強く拳を握りしめて)。
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