第71話占い水



ユニコーンの代表がいる部屋がコンコンとノックの音が響く。


「入っていいわよ」


ゆっくりとドアが開く中。

高木唱は顔を上げて男女6人を見る。


「定例の報告に参りました・・・」


「それで・・・」


「ポーションの売り上げは順調です。前月に比べて推移は、30.4%も上昇してます。なので5日以内に注文を入れなければ在庫不足の恐れがあります」


「分かったわ・・・わたしから連絡してみるわ」


「あの・・・総理秘書より連絡がありまして・・・フランスの件は、強く抗議するそうです」


「そうしてもらう方が都合がいいわ。それに今後は、事件性のあるも案件には協力は惜しまない方針です。なので広く知らせるように・・・それと受信機の製造は上手くいってる」


「なんとか数を揃える見込みが出来ました。しかし、日本政府から中国のマナスマホの販売を急いでほしいと要望が・・・」


「中国も独立国が連立してるハズよ。まともな中国政府ってあるの・・・」


「無いに等しいです・・・なので友好的な独立国への販売から始めるらしいです。華北のモンドル独立国が頻繁に接触を計ってると聞いてます」


「それってモンゴルの1字を変えただけなの・・・」


「モンゴル国に吸収されるのを拒んだようです。それに話題になっている転移石もモンドル国のダンジョンではとささやかれてます。なのでモンドルからモンゴル国へ輸出されて、更にロシアへ輸出されたようです。それに転移石を持ってると苦労してレアオークを倒してもドロップしないそうです」


「何、それって・・・」




-  -  -  -  -  -  -  -




「倉庫に1万本のポーションを置いたから・・・・・・え!本当か・・・それで・・・ああ、それなら倉庫と一緒に置いてるぞ・・・まあ、なんとか・・・」


『誰からですか・・・』


「ユニコーンからだ・・・あの赤のダンジョンは、中国から独立したモンドル国らしい」


『ならば魔族の国へ・・・行くつもりか・・・戻ってから思い出したが、あの魔族は7貴族の7番目に強い魔族だ』


「だけど弱かったよね」


『名はベンガルだったか・・・奴は油断してたのだろう。なんでも包囲攻撃が得意だったらしい』


「その包囲攻撃って」


『高速で連続的に全方位から攻撃する魔法らしい。防ぐことは無理だと・・・』


「なら良かった。そんなヤバイのは、早めに倒すに限るよ」


ピョンピョンと来たアカが抱きついて来た。


『新しいのできたよ』


「何ができた」


目の前に黄金の器が出現。

その器には、濁った水が入っている。


俺は、禁書の1つを思い出す。


「これって予知を見せる『占い水』」


『そうだよ』


あっけらかんと言い放ったよ。

今日は日曜日。


ノートパソコンで馬券購入サイトを探して開いた。


そして、濁った水に触れる。

なんと馬がゴールしている光景が見えた。

それも1着2着だ。

え!なんで・・・光景が移動。


7レースの4歳以上1勝クラスの表示板がチラッと見えた。


俺は、急いでサイトの出馬表を見る。


1着が11番だから8枠だ。

2着が7番で6枠。

買うなら6-8だ。


マイナンバーを入力。

ギャンブル依存症でないの買えますと表示。


なので7レースの6-8を10万円購入。


別のサイトで大画面で見る。

ゲートが開き馬が懸命に走る。


ああ、ドキドキしてきたぞ。

外れても良いと試しに買ったのに・・・


あ!直線に入って先頭グループが接触。

落馬や数頭が・・・


俺が買った奴がゴール!

え!あのランプは・・・なんと審議ランプだ。


やっと表示。

馬連6-8 12,300円。

これって100円の馬券で1万2300円を受け取れるって事だよな。

ならば10万円×123=1,230万円。




そんな俺が寝て起きたら・・・

アカがパソコンの前でポーカーゲームをしてた。


「アカ、結構勝ってるな・・・」


『主殿、あれはアメリカのネットカジノですよ』


シェリーに色々聞いたよ。

アカが、マイナンバーを覚えていて、ネットマネーに換えてネットカジノにログイン。

1晩中やり続けたらしい。

『占い水』を使ってポーカーでボロ勝ちだ。


もう、3千万を超す利益。

それに探索者の娯楽目的で賭博罪が免除。


「え!それってシェリーが教えた・・・」


『アカさんが勝手に調べてましたよ』


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