第65話原子力発電所



あ!ユニコーンの代表・・・高木唱から電話だ。

懲りない奴だ。


「なんだよ・・・しつこいぞ」


「なにを言ってるのテロが起きてるのよ。いい・・よく聞いて、フランスの原子力発電所がテロにあって大変なの・・・マナスマホが関係してるようで捜査協力の依頼がきてるの、今どこにいるの」


「豊田市だよ」


「セントクリークゴルフクラブって知ってる。豊田勘八ICから9キロの距離にあるは、そこにヘリを待機させるから速く来なさい」


え!一方的に切ったぞ。


魔石発電が主流になってるがフランスでは、多く作った原子力発電所を破棄するにも金が掛かる。

ならば使い古してから破棄する政策をとった。

その原子発電所がテロに襲われるなんて・・・


テロ相手ならば全勢力で行くしかない。


「アカは、俺にまとわれ!そしてレッド、赤スケルトン、ハイブラック、ハイデンは、血の収納だ」


ハイデンも収納できることが最近になって分かった。

まあ色々理由があるのだろう。


指先の切り傷に吸い込まれる『しもべ』たち。

ハイデンは『フランス料理を食べさせろよ』と言葉を残していった。


『わたしは、居残りですか・・・』


「悪いね・・・日本政府に説明できないから・・・」


『分かりました・・・頑張ってください』



俺は、軽自動車に乗り込んだ。

ブンブン飛ばして走る。


スマホの案内で30分で着いた。

あ!あれがヘリか・・・え!ドアを開けられ連れ去られるように両脇を抱えられてヘリへ・・・


乗ったらヘリは、急ぐように飛んだ。




そして日本政府がチャーターした旅客機に乗せられ飛び立った。

この旅客機は。プロペラ4基で魔石電池を使用。

最新の旅客機らしい。

なので理論上は、地球を何回も飛び続ける。



席に座るなり『シートベルト着用サイン』が表示。


俺以外・・・皆してるぞ。

数はスカスカだが均等に離れて座ってる。


あ!慌てながらシートベルトをする。

滑走路に進むとプロペラの回転数が上がりだす。

フワリと浮いた。



しばらくして『シートベルト着用サイン』が消える。

高そうな背広を着たおっさんが現れて、タブレットを俺に差出した。


「詳細は、これで・・・最悪の場合・・・被爆する恐れがあります。なので危険がない協力を考えています・・・」


そんなに上手くいかないだろうと思いつつタブレットを受取る。


ル ブレイエ

ダンピエール

ビュジェイ


この3ヶ所にテロが襲ったようだ。

襲った人数も不明。

それにフェンタニル(合成麻薬)を使用して、銃の発砲もあったらしい。

大勢の犠牲者が出たようだ。


ここでのテロの要求もブルー魔石3個。


フランス政府は、政府内でもめたらしい。

しかし、建設予定にキープしていたブルー魔石1個があると報告が上がった。


「被爆したら大変だ」


「ブルー魔石1個で1ヶ所は手放すかも・・・」


ブルー魔石1個を手渡す流れとなった。


しかし、これにも訳があった。

魔石引渡し時にテロを追跡して逮捕する作戦だった。


引渡しは、上手くいって追跡。

アジトを包囲して突入。

なのに誰もいなかった。逃走経路も分からずじまい。



ル ブレイエを開放したとテロから連絡があって踏み込んだ。

テロの実行犯は、すでに逃亡していなかった。

厳重に包囲していたハズなのに・・・まさに失態続きだ。


現場での死亡者123人。



テロ犯は、互いに連絡し合ってるハズだと警察は判断。

通信傍受も行なったが出来なかった。

なのでマナスマホを使ってると判断されたみたいだ。

ここフランスでもマナスマホの発売は1ヶ月後。

なので手に入れることなど不可能。



考えられる可能性は、アメリカか日本で手に入れる方法しか考えられない。

それも非合法な方法だ。

ユニコーンから販売されたスマホは、身分証明をしっかりしているハズだ。

一生涯使い続ける予定で安くしている。


なのでスマホを持った瞬間からカメラが作動。

カメラは自動的に向きまで調整して目をとらえる。

そして目の網膜もうまく毛細血管で識別認識するシステム。

なので本人しか使う事ができない。


考えられるのは、拉致して連れて行ったか目をくり抜いて保存してる可能性。

最低でも4つのマナスマホがテロの手に入った訳だ。

ああ、マジでヤバイ。





俺が仮眠してると話し声が聞こえてきた。


「あれがアメリカで活躍した奴なのか・・・」


「そうらしい・・・1人で5人をやっつけたらしいぞ」


「それって探索者だからか・・・」


「相手も3人の探索者がいたらしい」


「本当か・・・」



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