第64話空を飛ぶ原理
大統領から強く面会を求められたが無理を言って帰る事にした。
あのジェット機でなく旅客機だ。
「我々は、誘拐犯の背後に黒幕がいると思ってます。なので多忙で・・・ここまでしか見送れません。今回の捜査協力には感謝してます」
上司だと名乗っていたが名前はすでに忘れた。
ややこしい名前だったから・・・
後で知ったがFBI長官だったらしい。
旅客機に乗ったらファーストクラスへ案内されたよ。
座り心地はバツグンだ。
初めての旅客機でファーストクラスなんて・・・アプリで調べると1,511,640円。
エコノミーでも303,600円。
いやーまいった。
これも全てレッドのせいだ。
シェリーが「レッドさんが空を飛び回ってます」と聞かされたら帰るしかない。
なんで飛べるんだと思いながらスマホで誘拐を検索。
あれ!・・・まったく引っ掛からないぞ。
秘密にしてるらしい。
機内食も食べた。
なんやかんやで羽田に到着。
CAから「政府の方がお見えです」と言われたよ。
ああ、面倒だ。
旅客機を降りたら待構えていたよ。
パスポートなしで行ったから従うしかない。
特別出口まで案内されて出た。
「トイレに行きます」と言ってトイレに・・・
ドアをバッと開けて入って、バタンと閉めてから鏡をだす。
そのまま鏡に入って、ここから逃げる。
ああ、我が家だ。
俺から飛び出すアカ・・・レッドとアカの抱き合いが始まったよ。
そんなレッドに「レッド、空を飛べるって本当か・・・」
互いの抱き合いをやめて、レッドはピョンピョンと跳ねて外に出る。
アカも同じように出た。
土ぼこりをまき散らしてレッドは飛んだ。
それも物凄いスピードだ。
一瞬、俺もアカもえ!っと思った。
冷静を取り戻した俺は、魔眼で見詰める。
第1段階で空気を大量に取り込んで圧縮。
第2段階・・・マナを燃料にして混合させて燃焼させて一気に噴射。
これってジェットエンジンの原理と一緒だ。
この魔眼でしか見えない。
方向を変える場合は、噴射方向を変えてる。
まったくレッドは、なんて奴だ。
「え!なんて」
『飛べるよ』
なんと足元のアカがトンでもないことを言いやがった。
え!・・・本当に飛んでる。
最初はゆっくり浮いて、徐々にスピードを増した。
ああ、2つのプヨプヨが空で大暴れだ。
シェリーが近づいてきて『あれは、メターが飛ぶ原理の重力コントロールの応用ですね』
簡単に言い放つシェリー。
ああ、メターを作ったのはアカだ。なら原理も分かってるハズだ。
そうなのか・・・今では、魔眼で重力コントロールも手にとるように分かる。
時空の歪みを利用してるだけだ。
なんだ、あんな簡単な原理なのか・・・
なら俺にもできるハズ。
あ!・・・浮かんでひっくり返った。
地面に尻餅をついたぜ。
魔物的に勘が必要なのか・・・ただ慣れないだけなのか・・・
練習が必要だな・・・
「オーイ!そろそろ降りて来い」
急降下するレッドは、直前に地面へ噴射してトンと地面に・・・
もう爆風でめちゃくちゃだ。
俺の体は、土や枯葉でひどい格好だよ。
それに対してアカはふわりと降りる。
そんな格好の姿にシェリーが「クリーン」と唱える。
「ああ、助かったよ」
そんな時にスマホが鳴りだす。
あ!ユニコーンの代表・・・高木唱だ。
「なんか用か・・・」
「あんた総理との面会をすっぽかすなんて、なんなの・・・」
「嫌々、そんなの聞いてないよ。事情聴取があるだろうと思って逃げただけだ。総理も大統領に仮ができて良かったと思うよ」
「あんたねーー!わたしのメンツをどうしてくれるのよ」
「そんなのしらねーよ」
電話を切ってやった。
ああ、またかけて来た。電源も切ってしまえ。
『その方ですか・・・主殿を騙した女って』
「ああ、そうだよ」
『わたしは1度も会ったり会話したことがないので・・・アカさんの言う女なのですか・・・』
「アカは、なんて・・・」
『秘密なので・・・それに、そこにアカさんがいます』
ああ、アカがこっちをガンガン見てるよ。
俺は、そんな目線をそらした。
「あれ!ハイデンの姿が見えないぞ」
『ああ、ハイデンは、食べたら無料になる大食いに挑戦してるハズです・・・』
なんと美少女の大食いで有名になってる。
パソコンでアップされた動画を見た。
なんて食べっぷりだ。
餃子100個チャレンジ
制限時間60分
失敗の場合4960円
『なんて美味なんだ。おかわりってある』
「もう勘弁して下さい・・・これで5回目ですよ」
あれじゃー店は赤字だ。
総重量約2キロの焼肉丼
制限時間20分
失敗の場合2300円
総重量約2.7キロハンバーグライス
制限時間30分
失敗の場合3866円
重量約2.5キロの特製カレー
制限時間10分
失敗の場合1620円
過去の動画も・・・なにをやってんだよ。
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