第63話FBI



なんで俺がユニコーンのマナ本社ビルに、来る羽目になったんだよ。

これもあれもシェリーのせいだ。


アメリカと違って日本の戸籍がないシェリー。

作る事は簡単らしいが・・・警察や記者達が調べるとすぐにばれるに決まってる。

だから正式なFBIの捜査協力に俺が狩り出された。


そして通された会議室に3人の男と2の女が・・・

FBIのバッチをチラつかせている。


「わたしは、ジニーよろしく・・・時間がないので大統領の息子が誘拐されたの・・・そっちょくに言うけどマナスマホから犯人の位置情報を調べてほしいの・・・今までの会話は全て息子のマナスマホなの・・・そっちの総理にも話はついているのよ」


「番号は・・・」


「A02-3348-7621」


俺は、マナスマホで番号をシェリーに送った。

返事はすぐに返ってきた。


「場所は、ワシントンD.C.の移動中らしい・・・あ!電源が消えた」


「その移動中の場所はどこです」


「移動してたのを聞いてなかったんですか・・・」


「それしか手掛かりがないのよ!」


「俺が現地に行けば探せますよ」


アメリカの販売は、明日だ。

それを持ってるってことは、コネを使って手に入れたに違いない。


だから俺でも追跡できる。

なぜって暗視が魔眼に進化。

わずかなマナも見逃すハズがない。


「え!それは、本当ですか・・・ならば緊急的処置で我が国へ招待しましょう。あなたも探索者だ、外国に行ったことは無いでしょう」


嫌々、こっそり行ったよ。


それにしてもダンジョンのない国へ探索者が行くには、色々な規制をクリアする必要があった。

ダンジョンのない国には、探索者は非常に少ない。

なので海外で暴れられると捕まえるのが大変らしい。


痴情のもつれで数百人も殺した探索者の話は有名だ。


カッとなって妻を殴り殺した。

浮気をしたと勘違いしたらしい。


通報されてホテルに立ちこもった。


逮捕に向かった警察官は、すべて殴り殺した。

スワットの突入も全滅に終わったらしい。

その間、ホテルに宿泊していた客まで被害が及んだ。


闇夜に紛れて逃走。

日本とアメリカ探索者の合同で殺す目的で向かって、死闘のすえ殺した。

ああ、嫌な話だ。





車に乗って走り続けた。

その間、ジニーと話し合った。


ユニコーンは、俺のことを有能な技術者であって探索者とボカシながら話したらしい。

だから目立つ行動は止めよう。


「アメリカに協力するためにアメリカに行くことになったよ」


シェリーは、驚いていた。

しかし、俺はレッドに経緯をすべて念じた。


『わかったよ』と返事が返ってきた。


その会話だけでマナスマホを切る。

ジニーが手を出す。


「マナスマホを・・・」


手渡して、念じる機能を使ってない事を確認。


「機密事項なので許してください」





え!FBIのジェット機だ。

これってアメリカのドラマでFBIが使ってたやつだ。

中の椅子も豪華だ。


ジニーに離陸するからシートベルトしてくださいって。

おお、もろに離陸したぞ。


途中で給油して飛んだ。


タブレットで誘拐のあらましを見た。

誘拐場所も不明で、犯人のめぼしもない。


最初に母親に誘拐されたことを本人が話したらしい。

2度目の電話は、ブルー魔石を3個用意しろと本人が話した。


ブルー魔石は貴重な魔石で、原子力発電1基の5年の発電量。

いくら大統領でも用意できない。



当初、自作自演説もでた。

3度目の電話で息子の悲鳴を聞かされる。

聞いた母親は、その場で倒れた。


大統領は、苦悶くもんの表情だったらしい。


その後に腕を切り取るシーンが送られてきた。

電話の声と叫ぶ声は、まったく同じものと判明。


まったく役にたたない情報だよ。




そして飛行場に降りた。


目の前には車が・・・急いで乗り込む。

移動途中の住所に向かってサイレンを鳴らしなが走った。



「ここがそうよ」


「この道を右に」


マナが糸の流れのように右に曲がって見えていた。

その糸も微かに切れかかっている。

重力が左に・・・それ程のスピードで曲がったよ。

そのまま直進。


「段々近づいてるぞ」


サイレンは止まった。


「あのビルの2階の角部屋だ」


「あなたは、ここに」


「俺は探索者だよ・・・大丈夫だって」


引き止められたが無理に降りた。

だからなのかFBIのロゴが入った防弾チョッキを手渡されたよ。

仕方ないので着たよ。


その時、危険を察知。


レベルが上がって耳もいい。


「どうするんだ・・・死んでしまうぞ」


「誰だ!こんな偽物のポーションを買って来た奴は!」



俺の足は、勝手に動いてた。

地面を蹴って2階の窓を突き破った。


体にまとっていたアカがペシ、ペシ、ペシ、ペシ、ペシと叩く。

一瞬で5人の誘拐犯が気絶してた。


ドアが吹飛んで入ってきたFBIは、呆気にとられてた。


数人は、大学生のジョニーに駆け寄る。


血の流出が激しく死ぬ直前だ。

それでもFBIは、無理やりポーションを飲ませる。

大半をこぼしてしまう。


ジニー「救出は失敗だわ・・・あなたには感謝してるわ」


なのでアカからポーションをもらい、腕に一滴を垂らす。

腕の再生が始まり元気をとり戻すジョニー。


「where is this」


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