第45話仮想体感ゲーム
『ユニコーン』は、様々な要望を聞き入れて新作を発表。
医療からは、『名医くん』
それは手術の訓練を仮想体感させるもので、難しい移植手術でも何度も何度もやり直せる。
失敗しても人が死んだと心は痛めることもない。
それに医療ミスで訴えられることもない。
失敗を経験としてやり直せるのだ。
それも手術スタッフと共有も可能。
なので実際の手術をあらゆる角度から撮影。
手術内容から色々なデーターをも数値化。
勿論、執刀医もカメラを装着して手術をする羽目になる。
その結果、最高位の名医の手術を体感可能で、短期間で名医を育てることも可能。
それに、新たな手術も試して手術の成功、失敗も判定可能。
失敗時は、何がダメかも指摘してくる。
「これって心臓の血管が詰まってるな、問診からそうかなって思ってたが・・・カテーテルは苦手なんだが・・・」
『
「言われなくても分かってるって・・・」
男はモニターを見ながら必死だ。
「手術を・・・」
あれ!もう手術台だ。あまりにもリアルすぎる。
この患者も生きてぞ。
ああ、俺の心臓がドキドキもリアルに再現されてる。
スタッフは、AIが勝手にやってくれるから助かった。
失敗しても大丈夫だ。
ああ、順調に出来てるぞ。
バルーンを使って詰まった血管を広げる。
それが終わればステントの金網をバルーンでもう一度広げる。
「やっと終わったぞ」
『カテーテル治療の点数は、80点です。合格ギリギリですのでもう一度しますか・・・』
「分かったよ・・・もう一度やるよ・・・それと
『スケジュールの変更が完了しました』
予備校からは、『受験勉強』
有名講師を招いての受験勉強でカリキュラムも色々と用意。
仮想体感型は、多くの知識を確実に覚えられることは実験でも立証されている。
1対1の対面で教えてくれるから質問もしやすい。全ての質問も適切に回答できる仕組みを構築。
なので、この体感を受けた生徒の学力が数段上がる結果となった。
それに、今までの大学入試問題を全て体感もできる。
まさにリアルな体験で緊張克服にもなる。
英会話教室からは、『英語が話せます』
アメリカ人と日常会話を続ければ自然と話せるって訳だ。
周りには英語しか話せないから、嫌でも話すしかない。
テレビを見ても流れるのは、アメリカのテレビ番組。
食事の体感でも仮想家族は、英語で話し掛けてくる。
まさに英語漬けの毎日。
そして、ギルドの依頼で『はじめての探索者』も開発。
探索者コースを開校。
1週間の期間で一人前の探索者を育て上げるシステム。
ギルドが溜め込んだ魔物の情報で戦い方から弱点も容易に覚えられる。
(仮想体感ダンジョン地下3階)
「佐々木、そっちに逃げたぞ」
「何やってんだ」
なんとか左に避けた。
最初は腹を一突きされて死亡判定をくらったな・・・
50回も死んだら避けられるようになったぜ。
そして、Uターンするキラーラビットの角を叩き折る。
ちょうどスピードが落ちるタイミングで杖での殴打もぴったりだ。
「ヨシ!討伐成功だ」
「すまん。許してくれ」
「田中のヘマは、これで何度目だよ。ちゃんとやってくれないと不合格だぞ」
「キラーラビット3匹が相手だからしくじったぜ」
「まあまあ田中君も反省してるから・・・許してやれよ」
薄暗いダンジョン内で赤い光りが・・・
「またも来たか・・・多すぎじゃーーないかな・・・」
「出て来たら倒す。
「はいはい、やってやるぜ」
それにしても最初の頃は、最悪だったな・・・
田中1人が残って泣いてたからな・・・
俺は2番目に死亡。
佐々木が1番に首をかき切られてた。
俺の目の前に頭が転がって俺を見てたのは、びっくりだぜ。
もう、足が一歩も動けなかった。
火の球を飛ばす。
2匹まとめて倒した。
「なんとキラーラビットを倒したぞ」
『223番、地下3階は合格です。おめでとう御座います。次の地下4階から始めますか・・・それともルートを進みますか』
「やっと合格だ・・・どうする」
「やっぱルートを進もうぜ。何事も経験だ」
「このままルートを進みます」
『了解しました』
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