第29話エルフ
スキルオーブより小さな赤い球って・・・いったいなんなんだ。
あれ!なぜか火の気配がする球だぞーー。
俺は、なぜか掴んでた・・・淡く光って消えてしまう。
そして、火のパワーを感じてた。
え!『しもべ』らがブラウンの球6つ、青い球3つ、金袋10、剣2本などを持ってきたのだ。
剣は、ロングソードの形状に似てる。
アカは、汚い衣服まで出したよ。
え!ボタンがない・・・紐で結ぶやつだ。和服と洋服をミックスしたような・・・
つまんで見るが、あ!くさーい!そんなの着るわけがない。
「その服は遠慮するよ・・・」
え!って感じでアカは、衣服を収納。
なぜ収納するの・・・また何かに使うつもりか・・・
「神の天罰ね・・・それは彼らの魂の欠片でマイナスカルマの証・・・だから地獄に落とされる運命よ」
エルフさん、何を言ってるの・・・
よくよく聞いてみた。
人族には、カルマなるものがあるらしい。
悪い行いをするとカルマが減ってマイナスになれば、死んだ場合に魂の欠片を落として地獄におとされる。
良い行いならプラスのまま天に召されるらしい。
それがエルフさんの話しだった。
それってインドの教えのような。
善をなすものは善生をうけ、悪をなすものは悪生をうくべし。浄行によって浄たるべく。汚れたる行によって、汚れをうくべし
善人は天国に至って妙楽をうくれども、悪人は奈落に到って諸の苦患をうく。死後、霊魂は秤にかけられ、善悪の業をはかられ、それに応じて賞罰せられる
百道梵書
そんな文言を思い出す。
アカがブラウンの球を幾つも出した。
これもスキルオーブ的な物なのか・・・
だからブラウンの球を掴む・・・すると土魔法を習得したと表示が・・・なので後5つも習得するぞ・・・土魔法がパワーアップしたら嬉しい。
1つの時は、ゴルフボールぐらいの
2つでバレーボールまで大きくなって発射速度上がった感じがする。
こりゃーーめちゃ!良いぞ。
3つで礫を無数に発射。え、50もの数が・・・マシンガンも真っ青だ。
4つで頑丈な土壁で防御ができる感じだ。
5つになると上空から巨石を落とす感じがしてきたぞ。落下速度は半端ない。
6つは巨石が2つに増えた。
これって数を増せば強力になって色々出来そうだ。
青も習得だ。
青い球は、3つで期待ができそうだ。
1つは水球の発射。
2つで水の槍で回転するので強力だぞ。
3つは水カッターで6メートルをなぎ払う。なんか真っ二つになる光景が・・・
そんな俺にエルフさんが話し掛けてきた。
どうも1人で悩んでいたようだ。
「どうもありがとう御座います・・・助けて頂いたのに更にお願いするのも申し訳ないのですが助けてください」
「え!まだ危険があるの・・・」
「エルフの森が危ないのです・・・エルフの森を、どうか助けてください」
どうも俺のことを信用していい人物と思ったらしい。
あれ!冷静になった俺は、彼女の話を聞いて気づいた。
口の動きと発音が合ってない。だから違和感を感じたんだ。
あれだ・・・映画の吹き替えと同じなんだ。
なら誰が吹き替えを・・・まあ、そんな難しいのも忘れよう・・・だってエルフだよ。
もう、何度も何度もお願いされたら断れない。
それにエルフなら異世界に決まってる。
「分かったよ。助ける」
え!もう、走りだすエルフ。こっちにも準備ってものが・・・決断すると行動がはやい。
それだけ焦ってるのか、仕方ないので追い駆ける。
なんて走りだ。はるか先を走ってる。
100メートルを9秒の走りをみせている。
エルフのなせる走りなのか、それでも俺より遅い。
地上で俺の走る能力を測定したからだ。
何度も何度も試した走りだ。だから何秒で走ってるかも分かる。
だから見ただけで俺より遅いのが分かる。
もう追いついた。
『しもべ』も同じようについて来ているのを確認。
赤スケルトンは飛んでいたるぞ。それってズルだよね。
それにしても話が通じるって凄いことだよ。
エルフが居るなら色々な話を聞けそうだ。
あれが森か・・・あああ、やっぱ人間が森を焼いてる。
あの人間から森を守るのか・・・え!あれって妖精。
目が良くなったから小さな妖精が見える。
羽の生えたちっちゃい妖精で・・・10センチの少女が飛びまわって風の魔法を放つ。
風魔法なら燃え広がるハズの風が火を消していた。
風の中でキラキラ光る粒子が・・・あれで消してるぞ。
人間の数は、1000人は居るだろう。
それに対して妖精は40人と後方のエルフは100人もみたない。
それでも矢を放っていた。
その矢も炎で焼き尽くされている。
まさに負け戦だ。
エルフの倒れた姿も見えて、けっこうな数だ。
土魔法の巨石2つを試してやる。
両手を空に向かって・・・「巨石を落下しろ」
遥か上空に2つの点が・・・あ、さらに大きく・・・そして人間が大勢いた場所に落下。
「ズドーン、ズドーン」と音と衝撃で凄いことに・・・おもわず目を閉じる。
そして、ゆっくりと目を開く。
顔や体中が土だらけで・・・手ではたく・・・そして見た光景は
クレータが2つもあって、大勢の人間が死んでた。
中には、生き残った者もいるが腕が取れてたり、片足がない状態で
エルフの被害はと見ると、妖精さん達が結界のようなもので守っていた。
凄いな妖精は・・・
案の定・・・死んだ人間はキラキラと光りだして消えてしまう。
カルマがマイナスだと消えるらしい。
アカは、ピョンピョンピョンと飛びはねて回収に忙しそうだ。
あのエルフさんが駆け出した。
なにするんだ・・・え!剣を拾って、死に掛けの人間の心臓を突き刺していた。
え!2人、3人と数を増やす。
何か叫んでいたが聞き取れない。もしかして、感情がたかぶって通訳ができないのか・・・
森を燃やす炎を消すエルフも居れば、あのエルフさんのように人を殺しまくっていた。
負けたら、ああなるのだ。
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