第6話スキルオーブ



地下3階で戦い続けてステータスの異変に気づく。

キラーラビットが少なくなって、なんとなくステータスを見たのが切っ掛けだ。



神悠真じんゆうま


Lv10


HP110/110

MP110/110



血魔法(1)→(3)



スライムLv15



血魔法が3にアップ。


なんとアカの表示が・・・



スライムLv15


HP1100/1100

MP1100/1100


魔法攻撃無効

物理攻撃無効

収納

溶解


弱点 血魔法


-  -  -  -


ドロップ


魔石

収納スキルオーブ

溶解スキルオーブ




これって魔物がドロップする表・・・?


なが押ししたら・・・

収納スキルオーブは、広大に広がる球体のイメージが・・・めちゃくちゃ広いぞ。

あ!まさに小宇宙。


そして、時間停止だ。あああ、俺の想像を超えている。


それに対して溶解スキルは、体液で溶かすイメージだ。

体液って汗や唾とか・・・ああ、人間やめてるぞ。


それに弱点の血魔法って、赤刀で斬ったり突いたりすれば殺せるイメージが・・・


ついつい、アカを見る。

そんな事出来ないよ。短い期間だけでも助けてくれたアカだから・・・


この血魔法って色々使えそうだ。


知らない間に血魔法(1)が(3)になってた。

この血魔法(3)の3ってどんな意味があるんだ。

こうでもない、ああでもない。


え!3って3体の『しもべ』を従える事が可能だったのか・・・


コボルトを『しもべ』にしようとして失敗したから出来ないと思い込んでたよ。

早く気づくべきだった。


そして分かった事は・・・


(0)は『しもべ』と血で絶対関係を結ぶ能力


(1)は血で物をコーティングして強化する能力


(2)は自己回復能力


(3)は血の中に『しもべ』を収納する能力



2は、大きな怪我でも自己の回復能力で治すらしい。

地上で腹を刺されても回復するイメージがして、なんだか怖いと言うか不死身になったような。

嫌々、その前にアカが助けてくれるから良いや・・・


3の収納はめちゃめちゃ良いぞ。

『しもべ』が俺の血の中に入るなんて・・・

しかし、アカには必要ないか・・・センサーに探知されないし、今まで一緒だったから。


次の『しもべ』を考えると地下6階層のブラックウルフが良さそうだな。

なんと嗅覚が凄くて人間を追い駆け続ける能力が優れてるらしい。


なので魔物探索や人間の近づくのも早く分かる違いない。

なので必要な『しもべ』になりそうだ。


それでは、キラーラビットでドロップを試そう。



ちょうど飛んできたぞ。


サッと前に出たアカがガシッと捕獲。


「アカ!そのまま口を開いてくれ」


赤刀で左人差し指を少し切る。そして、キラーラビットの口に垂らす。


【キラーラビットを『しもべ』としますか yes : no 】


迷わずyes。


お!『しもべ』なった。



キラーラビットLv1


HP70/70

MP10/10


回転斬り



-  -  -  -


ドロップ


魔石

素早さアップスキルオーブ

暗視スキルオーブ



お!暗視スキルなんって初めてだぞ。

念じながら赤刀でキラーラビットを刺す。

淡い光が・・・そして消えたあとには、暗視スキルオーブがあった。


ガバッと取った瞬間に消えて。

パッと3階層が明るく見えた。凄いぞ・・・


え!アカは、いらないのかクロスしてダメダメらしい。



またも捕獲させて『しもべ』にして素早さアップスキルオーブをドロップ。

今回も俺が習得。


お!なんか体が軽くなったかも、アカが足をペシペシとしてきた。


「次はアカだから心配するな」


それを聞いてピョン、ピョン、ピョンとあ!捕獲した。


そして戻って来た。


「はい、はい分かってます」


チャキッと赤刀で切って口に垂らす。

切った指も数分で治るから、なんとも不思議な感覚だ。


またまた成功だ。

そして素早さアップスキルオーブをドロップ。


ガバッと取るアカ・・・お!凄い勢いで飛び回るアカ。

もうキラーラビットと同じスピードだ。




「ああ、どうしょう・・・」


素早さアップスキルオーブが床に上にあった。

俺もアカも習得不可らしい。


キラーラビット以上のスピードアップが出来ないって意味だ。


もう2分が経過したぞ。


「あまりにも、もったいない・・・あ!そうか・・・試してみるか」


指を切って血をスキルオーブに垂らす。

俺の意思でスキルオーブを包み込む。真っ赤なスキルオーブの完成。


10分に設定してスマホを見続ける。


5分経過


8分経過


10分も経過したぞ。


恐る恐る血のコーティングにスキ間をつくる。

素早さアップスキルオーブとすぐ確認。急いでスキ間をなくした。


スキルオーブが健在だった。

これは大変な事になったぞ。

素早さアップスキルオーブのオークションが出来る可能性がでてきた。

今までスキルオーブのオークションなんかなかった。


世界にセンセーションが起きるぞ。

1億以上は絶対になるだろう。


あ!それならアカの収納なら・・・もっと驚くぞ。

6階層の資源運搬に欠かせないスキルだからだ。

今は、人力での運搬だが、それが大量に運べるなら世界の国々が狙ってもおかしくない。



1階~5階は、地下迷路。

それが、6階だと広大な草原が広がっていて山もあった。

空には擬似的な太陽もあって、そして夜もあった。


それに山には金の鉱山ある。


含有量がんゆうりょうが半端ないのは有名だ。

もうゴールドラッシュで、ここのダンジョンでもトップランカーに守られて採掘されている。

アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、カナダ、イタリアの先進国が採掘。


先進国でダンジョンがあるのは、日本だけ。


1位  日本

2位  インドネシア

3位  中国

4位  イラン

5位  アフガニスタン

6位  トルコ

7位  メキシコ

8位  インド

9位  パキスタン

10位 ペルー


※面積に比例しての数の多さ



先進国が狙ったのが日本。

それ以外の多くの国は、早くから外国人の立入り拒否。

脅したり経済封鎖をチラつかせた。それでもダメだった。


それで狙ったのが日本。

日本政府は、よわごし外交でなしくずし的にダンジョンを先進国に解放。

採掘量や資源の20%を税金としてもらう条件で合意。


国民から『よわごし条約』と呼ばれている。


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