第5話地下3階



警察署で色々聞かれて俺なりのストーリーを話した。


探索者になって1日で2000万以上を稼ぎ出した探索者。

それだけでもこの辺では、ゆう名人。


結婚詐欺での訴えや交番での話し・・・それに振り込んだ事実。

それなりの状況証拠は揃ってる。


だから「なるほど、なるほど」と調書が進んだ。



最初の結婚詐欺の刑事はクズだが、目の前の刑事さんは態度は好印象でいい。


なので話もスラスラ進む。

武士は、俺を殺すために全裸になった。目的は金。


殺しの凶器は、俺の家の包丁を使う積もりで計画を立てた。


全裸は返り血をシャワーで流すための全裸で、たまたま男女に会って目撃されて逃げ出した。


「なぜ・・・裸足になったのかな。裸足だと足の指紋が残るが・・・」


「刑事さん、奴を知らないから・・・奴はバカです。勢いでくつしたまで脱いだに違いありませんよ」


「それもそうか・・・あの武士は・・・そうとうな悪だな・・・」


刑事さんの話だと武士も探索者だったみたいだ。

ダンジョン法でダンジョンに入れなくなっていた。


探索者は、1年もダンジョンに入らないとリセット現象が現れる。

全てのスキルや魔法が無くなりレベルも0。


武士も後2ヶ月でレベル0に・・・なので焦っていたと話していた。

金を稼ぎたっかた・・・それが本音のようだ。



そういえば思い出した。

リセット現象を知らない初期の探索者は、犯罪を犯して捕まった。


しかし刑務所で好き勝手をして色々な意味で、受刑者のうらみをかい過ぎた。

1年が過ぎて反対にいじめられる立場。

もう集団暴行が毎日続く刑務所は地獄だった。それでついに自殺を・・・


服で首を吊ったらしい。





やっと警察から開放。

家では、アカがテレビを見てた。


リモコン操作は、ササッと早わざだよ。


あ、ニュースで闇金の社長が連行されてるぞ。


「ご覧ください。あの極悪な顔を・・・すでに10人を殺したことも手下の浅生武士が白状してます」


もう記者やカメラマンの多さにビックリだ。



「アカ!ダンジョンに行くぞ」


『わかった』とそぶりをしてススススッと服のスキ間に入ってきた。





「新しい武器と防具の申請をお願いします」


武器と防具申請受付で武器の赤刀は入念に調べられる。

防具を見方は雑だったのに・・・


事前に赤刀の切れ味を調整・・・なまくら刀の切れ味に・・・


「これならいいでしょう・・・赤いのには意味がありますか・・・」


「ただのゲンかつぎですよ。戦国時代に武田の赤備え、真田の赤備え、井伊の赤備えって有名ですよね。赤は目立つし精鋭部隊を意味するらしいです。なので・・・そうなれば良いかなって」


「そうでしたか・・・あまりにも珍しかったので・・・」


そして、ガラガラと鳴らしながら更衣室へ。



なんか改札口が騒がしい。

あああ、今日は休日の金曜日か・・・2~3日の探索体験かも・・全員が18歳の高校生らしきパーティー。

そんでもってスマホを向けるなよ・・・


「なによ!あのイケメン。それに赤の装備ってありなの・・・」


「あんた知らないの・・・1日で2000万以上を稼いだ探索者を・・・」


「知らない・・・教えれよ」


「これがダンジョンに入る前の姿よ」


「え!ーーうそーー」


おいおい・・・そんなこともばれてたのかよ。

更にスマホを向ける数が・・・



それはダンジョンに入っても同じだ。

ゴブリン相手に大勢で戦いを挑んで、まるで集団で『いじめ』てるようだ。


1階はあきらめて2階へ・・・


ああ、ここもダメだ。


アプリで最短ルートで進むしかない。それにしてもコボルトに会えない。

もう駆り尽くされたのかよ。


仕方なく1回も戦わずに地下3階の階段に到着。

ダダダッと駆け下りる。



ああ、1階2階と違って薄暗い。ヒカリゴケを食べるキラーラビットのせいだ。

アプリに書いてるから間違いない。。


そんな10メートル先に赤く光る目が睨みつける。

あ!ジグザグに動きながら迫ってくる。

え!壁に向かって、そしてこっちに大ジャンプ。

初心者殺しの技だ。


あの高校生には、無理なスピードだろう。


横に身をかわすが回転して曲がりやがった。

そして振り下ろす赤刀を回避。

やられるっと思った瞬間、アカが角をキャッチ。


空中でジタバタして、睨む目は凶悪だ。


「アカ!放せ」


機動力を失ったキラーラビットを下か斬り上げる。


一瞬で消えて角だけが残った。

アプリのドロップ表では5000円。ありがたくバッグへ・・・


あ!アカが動く。

え!キラーラビットか・・・案の定、後ろでキラーラビットを捕食。

そして角をプイッて吐きだす。


これで1万円になった。

またもプイッて吐きだす。2匹も倒したのか・・・


おいおい、そんなに体を反らせてドヤ顔するなよ。


なんだか薄暗さに慣れて危うい場面も無くなりだす。


「どうだアカ、慣れたらこっちのもんだ」


2匹が同時攻撃しても回転時が狙い目だ。サッ、サッと振って仕留める。

回転中は、こっちの動きに対処できない。

嫌々高速回転してるから見えてない。


赤刀の抵抗もない切れ味にれするぜ。


そして、とうとうアカがスキルオーブをドロップしやがった。


見た瞬間に【素早さアップ】のスキルだと脳が認識。

ダンジョンあるあるだ。


欲しいと考えるな無心になれ・・・欲しいと思い過ぎると取得してしまうぞ。

そして、あせるな!10分の猶予があるハズだ。


このスキルオーブ、中々の物でドロップして10後に消える性質があった。

だから誰が取得するかでめる原因にもなった。


実際に揉めて殺しまで発展した。

そして仲間は逃げた。


そして地上のダンジョンポリスに訴えた。


ダンジョン内で逃げ続けて3日後。

食料難や悩んだすえ出頭。あっけない幕切れだった。


後で悔やんでも悔やみきれない出来事だったらしい。

たしか獄中日記に書かれてよ。

タイトルは【ダンジョンでの悔やみ】



急いでスマホを出す。設定は9分にしてスイッチオン。


俺が取得するべきか・・・それともアカか・・・

アカは広がったり伸びたりするのは速い。しかし、移動が遅いのがネックだ。

だからアカは俺にまとわりついて移動してた・・・やっと決心。


「アカ!【素早さアップ】のスキルを取得しろ!」


ビョーンと伸ばして触れた瞬間に淡く光った。

こんなに光るのか・・・そして試しかたっかのが・・・

魔物でも習得できる事への証明だ。

中々な情報だぞ。


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