第11話夢
誰かの記憶が僕を読んでいる。
心の叫びが聞こえてくる。どこかで誰かが苦しみ、叫び、もがき、抗い、その命の灯火が消えるそんな情景が見えてくる。
何だあれは、言葉にできない程の悲しみが体を包み、しがみついてくる。答えないと、けれど声は出ない。見ているだけ、感情しかその場に居ることを許してもらえない。以前、夢で何度も襲われたことがある。その時、何もできずに泣き叫び、突然命の危険に晒され、怖い思いをする夢をみたことがある。それと今感じているのは同じだ。けれど、今起こっているのは現実味を帯びすぎている。生々しいすぎるんだ。直後、薄っすらと声が聞こえてくる。
「ちょ、恐いんですけど、なんですか私なんかしました。」
「お嬢様お気をつけください。助けたふりをしたくせ者かもしれませぬ。」
生まれたばかりの赤ん坊はこんな風に感じるのだろうか、とても新鮮なそんな感覚だ。
結晶で窓ガラスがぼやけたかのように周りが見える。
「そうね、じぃや、確かにそうね。」
「お嬢様、ジィやではなくメルクとお呼び下さい。周りの人も見ています。次期王になられるお方、品性を保たなければ。」
「分かってるわよ。でもじぃやとは付き合い長いじゃない。」
霞むその目の先にはまるで姫様の様な水色のドレスローブを着た女の人と、黒色のスーツを着た年配の男性が立っている。
(あれ、これは何だ!前にも見た気がする。何だろこの気持ちは、心拍数も上がってくる。)
「お嬢様だとしてもです。上に立つお方は、人格者でなくてはいけません。」
「人格者?今の王は人格者なの?あれが、あれはそんな大層な人じゃないわ。
お嬢様、それはこの場では・・・」
「そうね、わかったわ」
女の人が目を移してきた。薄い金髪に二重瞼の女の人がこちらをじろりとこちらを見る。
「うっ」
その刹那、俺は急に心が締め付けられた。
「あぁ、で何でしたけ、そう、あなた私に不満でもあるの、そんなに威圧的な態度をとって。」
俺はその場に崩れ落ちた。目から涙が溢れてきた。記憶が疼くが思い出せない。
「いえ、そんな事ありません。・・・君のパパになりたい。」
「ちょっと、いきなり何を言い出したかとも思えば、あなた正気、私は王女よ。国王の娘よ。それに何、泣いてるの?」
「こやつ、黙ってたと思ったらなんと無礼な口を聞くやつ、捉えるか。」
「ちょっと待ちなさい、じぃや」
「お嬢様・・・いかがされました。ちょっと興奮してます?顔が赤いですが・・・」
「し、してないわよ、こんな意味分からないこと言われたからてしてるわけないじゃない。」
「あなた名前は?」
慌てて、彼女は話題を俺へと切り替える。
「司輅星 斗架です。」
(ちょっと待って、さっきから俺は何を言ってるんだ。まるで俺が乗っ取られたかのように話が進んでいく。)
「何その名前、ちょっとおかしいんじゃない。」
扇子のようなものを口に近づけ、馬鹿にしたような口調で見下ろしてくる。
「確かにこの当たりの名前でないのはたしかですな。」
男の方も同調し疑心の目を向ける。
「で、何歳なのよ。そんなやつれた顔して。
14歳です。」
(14歳!今年で30・・・何歳だ?)
「はぁぁ!14歳。私より4つも下なの。まだ子供じゃない。そんなふうに見えなかったのだけど」
「僕はそのここにきたばかりで・・」
(僕?)
彼女は俺をジロジロ見る。そして、
「ふぅ~ん、たしかに身なりからしてここのものではなさそうね。」と品定めをする。
「で、どうしてここにきたの?
「わかんないんです。目を開けたらこの地に居たんです。確か、自分の家で寝たはずなんですが。」
(寝てた?寝てないだろ。)
「そんなおとぎ話ような話があるわけ無いじゃない。そんな目で見られても信じられません。」
「親はどうしたのよ。」
「親、僕が幼い時に死にました。」
少し目を泳がし間を開けて言い放つ。
「まぁ、要するに一文無しで、行きばをなくしたってわけね。」
「うーん、困ったわね。ジィや見捨てて置くわけにもいかないし。」
「うあー優しい、舐めたいな。ペロペロペロペロ・・・・」
「ひぃ、彼女は異物を見るような目で見てくる。」
「あぁ、興奮するな。」
「ちょ、やめて、本当! 」
(おい、俺何言ってやがる)
俺も慌てて心の言葉が汚くなる。意味分からんよ。あんなことがあったのにそんなことを考えてくれるな俺。
「うずくまらないでみせてよ君の顔を」
「もう、最低!親切に教えてあげようと思ったのに・・」
「貴様、お嬢様の善意に漬け込んで良からぬことを企んでおるな」
「いえ、滅相もありません。」
(やばい、やばい、思ってないことが溢れ出てきちゃう。僕の心がヒッチャカメッチャカだからか、いや本当に思ってること、そんなはず無い、僕はただ・・・)
「ごめんなさい・・・僕は」
「ちょっと泣かないでよ。意味わかんないんだけど、こっちが悪人みたいじゃない。・・・分かった、分かりました。
ジィや、あなた、いやこの子を運んで。」
「いいのですか、何かを企んでるかもしれませんよ。」
「いいのよ、そんな感じはしないし、何かわかんないけど、それが正しい気がするのよ。」
「承知しました。お嬢様に危険が及ぶようでしたら、このじぃや、あっ、メルクがコヤツを引っ捕らえるてくれます。」
「はい、はい、頼もしいこと。」
お嬢様は軽い態度であしらう。さも当然のように。
「行くわよ。」
馬車の荷車にもののように載せられ、出発した。
お嬢様?とお付きの方は馬車の先頭に乗って何やら話している。
「お嬢様さま、本当にいいのですか。あのモノはお嬢様に」
「まだ言うの、ちょっと、いやだいぶ変なのには違いないのだけれど、実際あの子の助けがなかったらどうなっていたか分からないし、お礼はしないとそれが普通でしょ。」
「お嬢様さまがそこまで言うなら。」
「心配性なのよ、ジィやは全く」
「ジィや心配でござおます・・・」
「ちょっと、抱きつこうすんじゃねぇ、この馬鹿ジィや」
「ジィや、恐縮のいたり」
「それより、私を襲った奴らの方よ。何なのかしら」
「それならもう、私の部下に調べさせに行かせております。もうじき明らかになるでしょう。」
「随分な自信なこと。」
「それはもう、私の自慢の部下ですから。」
「あの子寝てるわね。寝顔はそうね、確かに子供に見えなくも・・・ないわね。」
「全く、無礼なやつです。お嬢様の好意に対してあの様な態度。」
お嬢様は馬車の後ろを頰杖して眺める。
「うん・・・そうね」
「着いたわ。」
「起きろ!着いたぞ。」
「ここは?」
「私の家よ。」
こんな大きな屋敷見たこと無い。
「驚くのも無理はないわね。ここらじゃこんな立派な建物見ることもないだろうし。」
「さぁ、行きましょう。」
装飾品など、沢山高価なモノが飾られている。階段を登り、端の部屋を案内された。
「ここで待ってなさい。まぁ、ちょっと準備があるから。」
はい。
「くれぐれも、部屋から出ないでね。」
俺はうなずく。
(それにしても凄い建物だ。この部屋だって、僕の部屋より5倍、いや10倍くらい広いんじゃないか。窓からは町並みが見渡せる。これはどう見ても日本じゃないな。)
改めて、自分が冒されている現状が分かった。
(魔女カグナが俺を此処に連れてきたでもなぜ?)
トントン
ドアを叩く音の後に入ってきたのは、これまた風変わりなお嬢さんであった。
「失礼致します。」
「伊織音さま、これを着て下さい。」
あの、あなたは?
「あっ、私くし、この屋敷で働かせてもらっている。アストリアと申します。」
「お嬢様よりこちらのお召し物を預かっております。」
「あぉ、全く優しいんだから。」
「あの、伊織音さまどうしました。」
「いえ、何でもありません。」
「置いておきますので、こちらに着替えておいて下さい。もうすぐ食事の用意ができますので。」
「着替えさせて。」
「え?あのー、今なんと。」
(おい、何言ってる。そんなこと思ってないだろうに。)
「いえ、なんで・・・着替えさせて下さい。」
「私にですか。」
「はい、あなたにです。」
「ひぃ、伊織音さん、お嬢様にも何やらおかしなことをいった見たいですが、変人なのですか。」
「違います。そうですか、ならご自分で着替えて下さい。」
彼女は、そういうとドアを締めようとする。
しかし、その寸前の所で僕の手は彼女の手を掴んでいた。お願いします。
今何が?
彼女は一瞬で近づいてきた僕に驚きを隠せないようだ。
(それは僕も同じだ。何だ今の?
あーー、やめてくれこんなの僕じゃない。)
「最低ですね。」
カチャン、
(あっちゃー、やってしまった。もう、彼女の信用を取り戻すことはできないのだろう。)
当たり前だ。思考すらも意識とは無関係に行われる。
俺はタキシードの様な服を身に纏う。
鏡を見ると俺が写っていた。14歳とさっき俺?が言っていたが、顔も体もそのまま何だが。何だこれは・・・着替え終わると再びノックの音が聞こえる。
「あのー、着替え終わりました?」
「はい」
さっきよりだいぶ、雰囲気といい対応が変わってる。
「じゃ、案内しますので。」
そっけない態度で僕は案内された。
「こちらです。」
「ここは?」
「食事部屋です。」
「広いですね。」
「まぁ、色んな人がお目見えになりますから。」
「どうぞ」
「来たわね。まぁ、なに、感謝の印よ。ありがたく受け取りなさい。刺繍が縫い込まれた服を手渡された。そこには赤く光る紋章の様な物が縫えつけられている。」
「これは?」
「なに、これで不満なの?これは最大級の感謝の印よ。」
「これが?」
「ほぅ、欲深い人間なのだね君は。」
テーブル奥から野太く響き渡る声が聞える。
日本で言う所の上座に座る人物、いかにも偉い人という感じが漂ってくる。髭を蓄え、眉が太く、鋭い眼光を持って見つめてくる。
「いえ、決してそんなことはありません。・・・それが何だてんだ。」
貴様、この方を侮辱するなどあってはならない行為、万死に値する。
まぁ良い、クルト!お前は仕事でもしていろ。私は今宵この者との会話を楽しむ。
「はっ」
え、そんなに期待されても会話なんかろくにしてこなかった人間にその期待は酷なのです。
「さぁ、座って」
アンティークなチェアに座る。肘付きでクッションも柔らかく座りごこちがよい。
「君が娘を救ってくれたんだね。」
「はい。」
(いや、救ってない)
「おお、そうか、そうか。よくぞやってくれた。」
(え、何か第一印象と全く違う。まるで違う。凄い饒舌なんだけど。)
「いやー、ね、娘が襲われたと知って心配で心配で。そこで、娘を救った英雄ときた。これは、歓迎するしかないでしょてことだ。」
「はぁ、お父さん、やめてよ恥ずかしいでしょ」
「おっと、ミルネシアもそういうお年頃か」
「もう、私大人なのよ。そんな甘やかさないで。」
ミルネシアはため息にも目もくれない父の姿に少し疲れ顔で静止をかける。
「いいじゃありませんこと、ミルチャンのことを愛してお出でですわよ。勿論私も。」
「もぅ、お母さんまで。」
「それより、ミルチャンお礼はちゃんといったの。」
「言ったわよ。」
「ホントに?話を聞く限りそうは見えなかったのだけど。」
「うぅ、だってこの子私のパパになるとか言い出すのよ、怖かったんだもの。」
「だめだぞ、お礼は言いなさい。」
お父さんが髭を触りながらエミリアを軽く叱責する。
「彼女は、頬を赤らめなが僕を見る。
あの、その?何よ。そんなに見ないで。
うぅ、あ、ありがと」
「偉いぞミルネシア、さすが私の娘。」
(どこに、そんな褒める要素があったんだ。)
「お父さんもうやめて!」
「いえ、いえ、そんな褒められることは」
(というより記憶がない)
「 そんな自分を卑下するでないぞ、君はとても良いことをしたのだから。」
「あの」
「なんだ?申してみよ。」
「あなたは一体。」
「流れからして予想はつくが一応聞いてみよう。」
「私か、私はユグラヌル・ボン・アルタムエンゼル、第四十一代目、・・・ボク・・ルト王だ。」
(今、途中何か早くなってなかったか。まぁ、やはりそうか王様か。これは注意しないと少しでも間違ったこといったら命はないものと思わないと。)
「あの、ミルネシアのパパになる方法を教えてください。」
「あらまぁ、」
「おーーー己、この方、ミルネシアの実の親であらわす国王陛下に向かって何たる無礼。」
無礼極まりない言葉に堪らず執事が静止をかける。
「まぁ、良いではないか。つまり、あれだろそれはつまり、婚姻したいと言うことだろ。」
(ばか、僕のばか、何かとんでもない勘違いを生んでしまう。)
「すいません、やっぱなかったことに。」
「ふぅ~ん、いいんだそれでいいんだ。」
お母様は何処か訝しげな笑みを浮かべている。
「やめてよお母さん、私はそっちの方が好都合よ。」
お母さんは膨れ顔で
「むー、ミルチャンがそういうなら。」
といちゃつく。
「ハッハッ、オモシロいではないか。どうだうちの騎士団に入ってはくれぬか。」
(どういう話の振り方だ。)
いかにも狙っていたかのように話を振られる。
「あのー、すいません、それは無理です。」
「そうか、それは残念じゃのー」
「お父さんこれはお礼です。そんなこと頼むのは良くありせんわ。」
「でも、いいのか命を狙われてるやもしれんのだぞ、聞けば伊織音は一瞬で蹴りをつけたと言うではないか。」
「だめなものはだめ、彼の人生は彼のものなのだから。」
優しいなミルネシアさんは、僕とは大違いだ。
「ごめんなさい、僕にその役は務まりません、それに、元の場所に帰らなければ行けないので。」
そうだ。俺は生徒達の元に帰らねば。
そうか、分かった。だが、しばらくはここにいるといい、まだなんの手がかりもないのだろう。聞くところによると無一文だとか。
「ありがとうございます。それはお言葉に甘えます。」
(話が随分勝手に進むな。というか俺はなぜ意識とは関係なく喋っているんだ)
「そうか、そうか、ミルネシアこの屋敷を案内してやりなさい。しばらくぶりのお客様だ。丁重にな。」
「はい、わかりましたわ。」
「行きましょう。くれぐも離れないようにしてくださいね。」
「はい。」
「手を握っても・・・
ちょっと、何返事を待たずに握ってくるの?辞めて!」
「ハッハッ」
「あらあら」
(全く何なのかしら。)
「 さぁ行くわよ。」
「ここが、寝室。」
「ミルネシアさんはここで寝ているのですか?」
「そうよ。悪い。」
「グヘヘへ、」
「ちょ、キモチワルい声出さないで。本当にやめて!」
「 ごめんなさい、口が勝手に。」
(おいおい、勝手に喋っている俺も勝手に口が動いているのか?)
「なに、あなたの口おかしいの、ばかなの、縫い付けて欲しいの?」
(どうしよ、止められない。)
「はい、次、ここが浴室、変な声出さないでね。」
「彼女は、疑心暗鬼の目で見つめてくる。
大丈夫です。」
「何が大丈夫ですよよ。この変態。」
「グヘヘ」
「ひぃ~」
「これは」
「歴代王の肖像画よ。ここに居るのが私の祖父アスタ厶、そして右がお父様よ。」
(へぇ、どの方も男らしい。)
「ミルネシアさんは次の王様何ですか。」
「そうよ。と言っても小さな国ですけどね。
この地の名はボクエミルト。人口5000人の小さな国よ。」
「私は王になってもっと豊かにしたいのよこの地を。」
「なによ笑いたければ笑えばいいわ。」
「いえ、素晴らしい志です。」
「そう、ならいいわ。」
「じゃあ、一通り説明したから夕食までは部屋で待ってなさい。」
「はい、そうします。」
「じゃあ、私行くから。」
「あの、僕の部屋は、」
「そうね覚えてないわよね。ついて行ってあげるから来て」
「はい、じゃあ、ここね後で執事が訪ねてくると思うからそれまではゆっくりしていたらいいわ。」
(やはり優しいな本心からそう思う。
よし、ここで状況整理をしておこうか。)
魔女が泣きながらこちらを見て、何かの声が聞こえたかと思った矢先に頭がくらつき始め気づいたらここに来ていたと。はて、どう見ても顔からして俺と同じだし、日本のどこかだと思ったのだけど?だがこの建物といい雰囲気といい日本じゃない可能性もある・・分からないな?
いくら考えても答えが出てこない。ちょっ、あそうだった、何を聞いていたんだ、王様、王様がいると言っていたんだ、それに彼女は王女、あぁ、外国か!」
(よし、そうと決まれば聞こうか。)
(まぁ、時間まではゆっくりしていいだろう。気が動転してかおかしなことを口走っているし)
「伊織音様、伊織音様・・・起きて下さい、」
「あぁ、あぁ、
助けて、誰か、来て、もう」
「伊織音起きなさい、このーーー」
「きゃーー、ちょっとやめて」
「ひぃ」
「ごめんなさい、寝ぼけていたみたいで、ふん、まぁ、凄いうなされてたみたいだし多目に見てあげる。」
「ありがとうございます。」
「なによ、お礼なんて言わないで、お礼はね本当に何か、そうね、大切なことをしてもらった時にするもんなんだからそれまでは滅多に口にしないでいいんだからね。」
(俺の癖だ、気をつけよう。ん癖先生となってからいやそれよりもずっと前に俺はそんな感情など持ち合わせていなかった筈だ。生徒にも暗く接することが多かった筈だ。にも関わらずここに来てからの俺はというものは浮かれているのか?)
「はい」
「夕食ができたから、来て頂戴。 」
「はい」
「はいは一回」
「え、え、理不尽だ。」
「伊織音来たか!
さぁ、今宵は伊織音との出逢いに感謝を込めて盛大な宴と行こう。」
「お父様、と言ってもメイドと執事を合わせても7人ですよ。」
「はは、はこれはしっけい、何分例の件で大勢出払っていてな」
「なぁに大丈夫、斗架殿が入れば、百人力だ、侵入者が来れば返り討ちだ。」
(どうだろうか、さっきは不思議とできたけれどできる気がしない。)
(俺の心が俺にも伝わってくる)
「僕はそんなに強くありません。」
「何を申すか、娘の話だと、さも悠々と倒したそうではないか。」
(あまり、自覚がない、なにせ現実世界じゃこれといって運動が得意だった訳では無いのだから。)
「すいません」
「そうか、残念じゃのう。まぁ、今宵は盛大に楽しむといい」
食事を楽しむ俺、そして、それを噛みしめる俺がいた。
宴会後、ミルネシアは斗架を部屋まで送り届けた。
「明日は繁華街を案内するから。今日はゆっくりしていって。お休みなさい斗架。」
「お休みなさい。」
今日という日が終わった。凄く長かった気がする。疲れがどっとでた。
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