第6章 あとがき

これにて第6章『黒衣の司祭』完結いたしました。


前章からの伏線を回収するため、少し激しいストーリーを練り込みましたが、いかがだったでしょうか?


どこまでも表向きな聖人君子を崩さないヒーサ。


兄の悪行を覆い隠すため、その言動も更に悪辣になるヒサコ。


そうとは知らずに、犠牲者、被害者となる人々の阿鼻叫喚。


女神もまた振り回されていく。


途中に書いた湖畔での濃霧からの奇襲ですが、これは『トラシメヌス湖畔の戦い』を参考にして、オリジナル要素を加えて書きました。


個人的にはハンニバルの戦歴においては『カンナエの戦い』よりも、こっちの方が好きですね。


史上初の戦略的迂回機動、誘引、伏撃、霧中射撃、包囲殲滅、この流れが凄すぎる。


カルタゴのハンニバルがいかに化物じみた指揮官であるかを、まざまざと教えてくれる戦史に輝く芸術的な戦いぶりです、はい。


そして、本章においての最大の見せ場! 松永久秀が演出・脚本を手掛けた“ヒーローショー”、事情を知る者で見る目が全然違ってくるハチャメチャストーリーは頑張りました。


書いてる途中でやり過ぎたかなと思う場面もちらほら。


そして、タイトルにもなった『黒衣の司祭』。


単なる着せ替え人形ではなく、“本物”をおびき寄せるための目立つ餌だったというわけです。


メチャクチャやっているようで、実は女神との契約はきっちり履行する戦国の梟雄。


徐々に明らかになる舞台裏のさらに奥。


魔王との戦いはどうなっていくのか!?



松永久秀「そんな事よりお茶飲みたい」



次章『墓荒らしの聖女』 ご期待ください!

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