3 僕と世界の端っこ
世界を切り取って理想の地図を作るとしたら、まずはみ出るであろう僕の住んでいる街。
他の都市は地方とはいえ県庁所在地だったり、観光地だったりで見覚えがあった。
しかし、ほとんど無名のなんでもない街の名前は
その中でかなり異質であった。
月は12月で表の八番目、なぜこの街の気象情報が載っているのだろうか。だがおかしな点があった。
気温と湿度が明らかに変なのである。
この街は割と緯度が高く年間通して気温が低めなのだが、明らかに気温が高くまた湿度もかなり低い。雪が降っていてもおかしくないのにだ。
他の都市を見てもなにかおかしかった。まるで南半球の季節の遷移だった。
少し考えてみることにした。
右側の数字に目を移し、なにやら考えようとしたとき、はっとした。
右側は座標なんじゃないかと
真ん中で区切られており同じ桁数で地方名と気温や湿度。
土地情報だとしてもおかしくなかった。
すぐにスマートフォンのマップで
座標を打ち込んでみた。
街の橋にある、少し大きめの廃墟が映し出された。
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