52 あとがき

 本作品に触れていただきありがとうございました。カクヨムコン9参加作品です。もしよければ、星評価やコメントをいただけると励みになります。

 この先、ネタバレがありますので、あとがきから読まれるという方はご承知おきください。

 今回の作品は、同名の小説の別世界バージョンとして構想が始まったものです。


「血の鏡【旧版】」

https://kakuyomu.jp/works/16817330663090185240


 5話の伊織の質問に対する瞬くんの答えが、別のものだったら。そこから始まりました。

 そして、前回はできなかった、全ての元凶である賢治と息子たちを対面させ、決着をつけさせることを最終目標にして執筆しました。

 あとは、元々連続殺人犯の心理を描いてみたいというぼんやりとした考えがあり、そこに瞬くんが「僕やりますね」と手を挙げてくれたという感じです。

 瞬くんに導かれるようにして書いた作品でした。私はどちらかというと、脚本を作り、キャラクター達には役割を演じてもらうというスタンスで執筆をするのですが、今回は脚本作りに瞬くんが口出ししてきました。彼は不思議なキャラクターでした。もう私の手には負えないところまできてしまいました。

 瞬くんが語り手であり、主人公ではあるのですが、賢治が裏の主人公というつもりで書きました。私自身、息子を持つ身です。親子とは、母性とは、父性とは、そのようなことを考えながらプロットを立てました。

 本人にも言わせているのですが、あくまで私は瞬くんを「人間」として書きました。彼の愛情も、衝動も、人間だからこそ持ち合わせているもの。そういうメッセージを持たせました。私は人間が好きです。こんな物語を書いてもなお。

 今回でやり切った、と思えないのが正直なところです。これを書き上げることができたら、もう瞬くんと対面せずに済むと考えていたのですけどね。甘かったです。もしかすると、また別の形で、彼は活躍するのかもしれません。

 ここまで読んでいただいた読者の皆さま、小説を発表する場を与えてくださったカクヨムさまに感謝を。そして、我が夫。小説を書くことを応援してくれてありがとう。これからも私は小説家を続けます。またどこかでお会いできたら嬉しいですね。それでは、またね! 

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