K分岐9
「懐かしいな…」
親たちが礼拝中、彼女とよくここで遊んだんだ。
屋根に合わせて斜めになった天井、小さな小窓があって秘密基地感あって気に入っていたんだ。
そう言えば3階より更に上、教会の尖塔のようになっていて十字架が掲げられているスペースもハシゴで上がることができるはずだ。
中には狭いスペースに様々な聖書が置いてある、点字の聖書なんてものもあったのを覚えている。確かこっちにハシゴがあったはずだ…
「わぁ…」
時が止まっていたように記憶とまま。
点字の聖書…昔、彼女に玩具の指輪をあげたんだ。
丁度イースターで、彼女は宝物って言って聖書に挟んで隠しておくって言ってたな。
「え…?」
おもむろに聖書を開いて思わず声が出た。
指輪だ…10年も経ってるのにどうしてここに?
彼女が持ち帰り忘れた?いや、そもそもこの理解できない空間なら何が起こっても不思議じゃないか…
窓から外を見るとモヤは初日に泊ったホテルの方面に流れて行ったようだ。
上手くすれ違うことができた。
この隙に学校に向かうべきだ。
【花咲小学校へ】
https://kakuyomu.jp/works/16817330668125555555/episodes/16817330668131731007
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