分岐

S分岐1

記憶にあるままの不気味な空間だった。

本当にあそこは明治公園だったんだろうか?


見えていないと思う程こちらに無関心な子供に、それとは逆の中年女性。

そもそも数分前は小学校の図書室にいたはずなのに、この現象を不気味と言わないで何と言えば良いのだろうか?


とにかく、もう一度小学校へ戻らないと。


明治公園は敷地内を通っても小学校のすぐ近くまでいける程に大きい。

遊具のある公園を離れ、通称サイロ公園へ向かった。


広い原っぱにレンガ造りのサイロが3棟ぽつんと建っている公園だ。

サイロの側面にはハシゴになるようにコの字の鉄筋が打ち付けてあるが、子供が登らないよう有刺鉄線が巻かれている。


サイロの入口の鉄扉もしっかりと施錠され開いたところは見たことがない。

子供たちの噂話ではサイロの中はとても深く、過って落ちた子供の霊がいるなど、怪談のネタにもなっていた。


1つ目のサイロの横を通り、次のサイロに近づくと扉が開いている。

危うきに近づくべきではないだろうが、どうにも好奇心が湧いてしまう。



【サイロの中をのぞき込む】

https://kakuyomu.jp/works/16817330668125555555/episodes/16817330668129198178



【怪しいものには近づかない】

https://kakuyomu.jp/works/16817330668125555555/episodes/16817330668129297868




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