S分岐2
襲る襲るサイロを除き込む。
子供たちの噂通り、サイロの中は地面より深くなっていて、
もし落ちてしまったら大人でも登るのは難しいだろう。
光もほとんどなく、底がうっすらと見える程度に言葉にできない怖気を感じ、
戻ろうとするが、突然何者かに押されサイロへと落ちてしまった。
キャハハと笑う何者かは明らかに子供、悪戯にしてもタチが悪過ぎる。
それにどうやって登れと…少し気が引けるが警察か消防に電話をして助けを求めるしかないだろう。
「嘘でしょう?」
スマホは圏外、どうする?這い上がるにしても壁は思った以上に滑らかで足を掛ける場所がない。
声を張り上げても反響するだけ、しかもサイロ公園の周りは本当に原っぱなのだ。
自分の死をイメージしてしまい絶望していると、目の前に丈夫そうなロープが垂れた。さっきの子供か?しかし、不快な笑い声は遠退いていったのを聞いている。
誰かは知らないが感謝だ、ロープを登ると走り去っていく子供の姿が見えた。
突き落とした子供とは別の子だろうか?
しかし、何故だろう、走り去る子供の後ろ姿に見覚えがある気がした。
【第二公園へ】
https://kakuyomu.jp/works/16817330668125555555/episodes/16817330668129303000
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