第13話 花見 最
ザッザッ
今5人で国が所有し公開されているダンジョンに来ている。
「今日は何層まで行くの?」
「僕は何層でも構わないよ。魔法が使えるのであればね」
「お菓子が尽きたら終わり」
「俺は澪に従う」
「…かなめ。この先どう?」
そう言って澪は小さく体の線が細い男の子の方を向いた。
「110層までなら大丈夫。113層にやばいヤツがいる」
「…じゃあ、105層までにしようか。80層まで飛べるから今日は25層だけね」
「了解」
そうしてこのダンジョンにある10層ごとに設置してあるテレポーターに俺たちは入った。
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いつもの四人にプラスして入っている男は
元々四人パーティーだったが、ダンジョン内で「一緒にパーティー、組みませんか?」と言われたのが関わりの始まりだった。物理面に強い澪に魔法面に強い海斗に樹理となっている中
「3つ目の角の右にオークとゴブリン」
「じゃあ、私が先行って倒してるよ」
「そろそろ休憩しようか」
ガチャガチャ
「はい。飲み物いる?」
「いるいる!コーヒーない?」
「火の床だね」
「水魔法で消そうかい?」
「いや、みんなに耐性つけたからそのまま行って」
後方支援。
ゴォォォ
「…僕もかっこいい魔法使いたいなぁ」
「それは諦めてくれ。恨むんなら精霊種に恨め」
精霊種は生まれたときからある特定の魔法しか使えない。それが
「恨まなくていいよ。かなめくんは可愛いんだから派手な魔法は似合わないよ!」
「ごめん樹里ちゃん。フォローになってない」
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「そういえばかなめ、最下層わかる?」
「今?うーん。428層まであるのは分かるけどまだありそう」
「本当かい?なら噂はあたりかね」
海斗がいう噂というのはこの理想郷ダンジョンは無限に続いているというものである。
現在確認されているのは174層まででこれでも国内でも最も深いのにさらに続いているから「無限にあるのでは?」と思われている。
「まぁ、国からしてみれば攻略されない方が人が集まるからな」
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「みんな、学校の試験は大丈夫?」
「「「…」」」
「…なんで私を見るの!」
「いや、樹里以外は大丈夫だから。どう?」
「…」
「…今日終わったら勉強しよっか。樹里ちゃん」
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