第6話 ダンジョン

御形おがた市。樹理が見つけた温泉街ある市だ。


バサッバサッ

ドン!

『ここでいいのよね?』

「あぁ、今時間の利用者は俺たちだから大丈夫」

澪は俺の声を聞くと背中に背負った固定具や荷物を入れるかごを降ろし、人型になった。もちろん背中に乗った俺たちを降ろしてからだ。


「私の荷物取って」

「はい。じゃあ、カウンターで待っているから」

「はいはい。分かったよ」

と澪は更衣室に行った。


御形市は温泉街ということで有名だがもっと有名なところがある。


ガヤガヤガヤ

「思ったよりひろ~い」

と変わらないのが不思議。分かる?」


やりたいことをやった後、俺たちはに来ている。

「ダンジョンコアで設定しているんだろ。景観はいいことに越したことはないし」


今日入る温泉は御形市でも人気なダンジョン内にある温泉だ。御形市にあるこのダンジョンは世界でも珍しい、観光でき、宿泊できるように改造されたダンジョンだ。


====


「4人だな。学生か?」

「はい、そうです。事前に予約しているのですけど…」

俺らの行った受付には190cmはあると思われる筋骨隆々の男性がいた。もちろん受付自体は複数あり、受付をしてくれる人が全員が全員この男性と同じじゃない。


「名前は?」

「佐藤で予約しています。こちらが予約番号です」

そう言って端末を差し出すと男性は慣れた手つきで受付用の端末に入力し

「今回はこの湯に入ることができる。それと泊まる場所までの地図だ」

「ありがとうございます」


鬼本きもとさん!ヘルプお願いします!」

「分かった。…ゴホン!では、このいずみダンジョンをお楽しみくださいませ」

と言って受付の男性は他の受付のヘルプに行ってしまった。


「部屋に荷物置こうか」

「その後は夜ご飯?」

「そうだね。この僕が予約したところさ。まだ時間はあるがね」

「ちなみになに?」

「ステーキやラーメンまで何でもござれなところさ」

「それ、ファミリーレストランっていうんだよ」

「そうとも言う!でも、選べた方が良いじゃないか」


====


そうしてファミレスに行って旅館に戻るためにダンジョンに入ると


「あぁぁぁ~」

と遠くに人が飛んでいった。

ギャグかな?っていうぐらいまっすぐな姿勢で飛んでいった。


「次は誰だい?飛ばされたいのは?」


その声の主は小さな女の子にも見えるが俺は調べたから知っている。


数十年前にこのダンジョンを攻略し、ダンジョンコアの管理人になった


にっ


湯泉ダンジョンの支配人の鬼本きもとあかりだ。

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