プロローグ④(私、猫耳と尻尾をつけるにゃん!)

「にゃはは…勢いよく、部屋から出て来たものの

 これからどうすればいいにゃん…?」


私が今後の身の振り方を考えながら

宿の受付を通り過ぎようとした時にゃ…

 

「あれ?ニーナさん、どうかしたんですか?

 そんなむずかしい顔をしてるなんて?」


「にゃ?君は確か…アンナちゃんだったかにゃ?」


「今日は確か、冒険者ギルドに行かれるんでしたよね?」


「・・・・・・にゃ?今にゃんて?」


「あれ?昨日、チェックインする時に言ってましたよね?

 明日、冒険者ギルドに登録しに行くんだって?」


「そっそうなのかにゃ?」


(にゃにゃ…また私が知らない、出来事にゃ…)

 

「あっ!そういえば、これを渡すの忘れてました!」


「にゃ?これは?」


「昨日、ニーナさんに頼まれてた

 冒険者ギルドまでの地図ですよ。

 ちゃんと建物の場所に印つけておいたので

 迷わずに行けると思いますよ。」


「あはは、ありがとうにゃん。」


「あっあの…それともう一ついいですか…?」


「にゃ?何にゃん?」


「あの…語尾ににゃんをつけるニーナさんがあまりにも…」


「あまりにも…?」


「可愛すぎるので、こっこれを受け取って欲しいんです!どっどうぞ!」


「にゃ?これは?」


「つけ猫耳とつけ尻尾です…」


「つけ猫耳?つけ尻尾?

 これって、どう使えばいいにゃん?」 


「これはですね…こう頭につけるのと…」


 ニーナの頭にカチッと猫耳をつけた。


「にゃっ?」


「そしてこの尻尾をつけて!」


 続けてお尻の上にカチッと尻尾をつけた。


「にゃん♡」


「はい、完成です♡」


「一体、私、どうなってるにゃん…?」


「どうぞ、そこにある鏡で見てみてください♡」


「にゃ!?私、人間になったはずにゃのに!?

 猫耳と尻尾があるみたいに見えるにゃん!?」


ニーナは鏡に映る自分の猫耳と尻尾をつけた姿に驚いた。


「はぁぁ♡やっぱり似合ってます♡

 私の目に狂いはありませんでしたぁ♡」


「これは魔法か何かかにゃん…?」


「これがつけ猫耳とつけ尻尾なんですよ♡

 どうですか?気に入っていただけましたか?」


「にゃ・・・・・」


「もっもしかしていやでしたか?それだったら…」


「こっこれすごく落ち着くにゃぁぁ〜♡

 ありがとう、アンナちゃん♡」


「ほっ本当ですか!」


「うん、大事に使わせてもらうにゃん。」


「嬉しいです♡そんなに喜んでもらえるなんて♡」


「なんだか、物凄く力が溢れてくるよう気がするにゃ!」


「あっあのよかったら、たまにでいいので…

 私につけ猫耳とつけ尻尾の姿のニーナさんを見せてくださいませんか…?

 私、実は猫耳少女が大大大好きなんです…だっだから…」

 

「それじゃあ、冒険者ギルドに行ってくるにゃ!」


「ってあれ、ニーナさん!?

 猫耳と尻尾つけたままで出かけるんですか!?」


「だって居心地いいにゃん、私、これからはこの猫耳と尻尾をつけて生活するって、今、決めたにゃん。」


「ブハッ!!神!」


アンナは鼻血を出した。


「だっ大丈夫かにゃん!」


「平気です…興奮しただけですから…」


「そっそうなのかにゃん…?行ってくるにゃん…」


「行ってらっしゃい…♡」


ニーナは宿を出ると、地図を広げた。


「とっとりあえず気を取り直して、冒険者ギルド?って所に行ってみるにゃん。」


 猫耳と尻尾をつけた状態のニーナはすれ違う人達からの視線を浴びながら、冒険者ギルドを目指して歩き出した。


−その頃、宿の受付のアンナはというと−


「ぐへへ♡ニーナさん♡最高すぎですぅ♡」


ニーナのことを思い出して、ひたすらニヤついていたのだった。


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