第19話 魔の森の主 のどかな日々
休み明けはブロディウェズ教授の授業で始まりました。
珍しく黒っぽい長衣を着た永遠の司と呼ばれている人です。
20代前半の女性のように見えますが良く分かりません。
柔らかく光る碧の髪と緑の瞳の長身な人です。
顔は美しく神秘的です。身体つきは何と言うか中性的です。つまり胸は大きくありません。筋肉もゴツくありません。
腕などの体毛はほとんどありません。いつも服を着ているので本当に謎の人です。
声もやや高い男性にもやや低い女性にも感じられます。
そして教授の雰囲気の通り闇魔法の上級の授業です。
と言ったら悪いでしょうか?
闇魔法は召喚や麻痺や隠蔽や魅惑などとても有用な魔法が多いです。
攻撃魔法や防御魔法や治癒魔法のような汎用性はありませんが王宮などでは特に重用されると聞きます。
また闇魔法の遣い手は光魔法にも熟達している人が多いです。リュティアが良い例ですね。召喚のように闇と光の能力が必要な魔法も多いからです。
この授業の学生は優秀な人が多いので魔法と関係無い授業も多いです。
「みんなは鎧について学んでますか?」
突然の質問にみんな呆然。
「ですよね。ではそうですね。プレートアーマーについて知ってる事を列挙して下さい」
みんな挙手しました。
「重い」
「動きにくい」
「鈍器に弱い」
「高価」
「騎士や聖騎士が選びます」
「剣士は選ばない」
「落馬したり転ぶと大変」
「身体がうまく動かせない」
「精妙な剣術には向かない」
そのあたりで答えが尽きてしまいました。
「うん。なかなか良いですよ。一般的なプレートアーマーについての認識が分かりますね」
ブロディウェズ教授はにっこり笑いました。
「でも真実はみなさんが思っているのと違います」
ホント?
「まず良くできたプレートアーマーの装備重量は旅人の普通の荷物と変わりません。それが全身に分散されますから案外重くないんです」
ほうほう。
「なので精妙な剣術も使えますし剣士でもプレートアーマーを愛用している人もいます。ヴァイエラの有名なソードマスターのように」
そうだったんですね。
「その割に防御力は高く鈍器はもちろん銃器にもかなり抵抗できます。ですから著名な冒険者のブラックマスターは漆黒のプレートアーマーを着装していますね。ブラックマスターは当然とても裕福ですから彼にとっての最良の選択がプレートアーマーであったという事ですね」
なるほど。ブラックマスターは伝説的な冒険者で黒騎士とも言われて畏怖されていますね。確か過去に大きな怪我をした経験が無いとか。
「ですからみなさんはプレートアーマーの剣士を見ても侮らないで下さい。相手の能力を見誤ることは大きな失敗に繋がりますから。
鎧の本当の弱点は水より比重が大きいことです。重力魔法が使えない相手なら水に落とせば有利に戦えます。ただし上位の剣士や騎士ならば何らかの重力的能力を有していると考えるのが妥当でしょう」
ちょっと思いついたので質問して見ました。
「だから相手の装備の材質を知ることができる鑑定魔法が大事なんですね?」
教授はにっこりしました。
「良い質問ですね。高品位の材質を使って優秀なドワーフの職人が作った鎧を優れた剣士が装着すれば脅威ですよ。だから私たちは事前にそれを知らなければね。もちろん相手の能力を知る鑑定も大切です。では今日は鑑定魔法に習熟する方法を教えましょう」
鑑定魔法は闇魔法です。隠されたデータを解析する魔法を学ぶのは大切ですね。
私の鑑定魔法の能力が向上すればリュティアのように一瞬で敵の事を理解できるようになるでしょう。
それと同時に時間稼ぎの話術も大事ですけどね。
この日は鑑定魔法の他に鎧と様々な防具についても学びました。
いつも放課後は仲良しのグループで図書館に集まりました。
私とサアヤは図書館の常連です。
ソフィはいくらでも書籍を買える人で自宅の書庫は素晴らしいと思われます。
貴族のマリアと学者階級のロザリンドも蔵書は普通の家よりずっと多いでしょう。
でもこのイシュモニアの大図書館は特に魔法関連の書籍に関しては世界でも有数です。
本の虫のリュティアも良く借りに来ています。
「イシュモニアにいて大図書館に行かないのは勿体ないわ」
と言ってました。教授になると書籍の複製を自由に作れます。これは良いですね。
大図書館の司書はリデル教授です。
美の司と言われる通りのエルフ系の非常に美しい人です。
アイリスやリュティアとは全く違うタイプの美少女です。
やや幼い系の美少女アイリスも清楚なリュティアも魔導師らしくわりと無表情ですがリデル教授は暖かな温和な印象の人です。
エルフといってもイフィゲーニアのような女王様的な長身では無くエディスやロザリンドと同じくらいの身長です。
私たちのような読書志向の学生の間ではかなり人気のある人です。
この図書館の書庫には貴重な魔導書が蒐集されているそうですから実は魔導師としての実力も相当なのではないかと噂されています。
朗らかな笑顔のリデル教授に迎えられると誰しも大人しくなります。
いつもは声が大きいロザリンドもここでは良い子です。
それぞれ借りる本を手にするとお話ができるラウンジに移ります。
大図書館付属のラウンジは椅子もテーブルもあります。飲み物や軽食もあるので長時間居座る人もいます。
まぁ私たち魔導師は仮に本を汚してしまってもクリーンの魔法できれいにできますから安心ですね。
私たちはそれぞれ好きな飲み物を持ってテーブルにつきました。
今日の話題は鑑定魔法です。
「リュティア教授って鑑定魔法研究してるのよね?」
サアヤがぐいぐい来ます。
「そうらしいわね」
「シェイプシフターの世界で入手したアーティファクトの研究でしょ?」
優等生のソフィらしい簡潔明瞭な質問。
「それが主たる目的ね。私は違うけど」
「チハヤも鑑定魔法には熱心よね」
「うん。今日習った通り重要な魔法だもん。でも闇魔法系統は大事なのが多いよね」
「言えてる。私も麻痺魔法とか絶対マスターしたい」
マリアは貴族だから麻痺魔法は使いますよね。守りにも攻撃にも使えるのが良いのね。
「催眠とか魅了も使えるよね。私も闇系統は真面目に学ぶつもり」
ロザリンド賢い。武闘派の彼女が闇魔法マスターしたら強いよね。
「私は闇系統もだけど無属性も探求したいな」
サアヤは着眼点が良いわね。
「無属性って空間や重力や時間関係ね?」
ソフィは本当によく分かってる。
「ストレージや飛翔魔法は大事よね?転移も」
生存確率を上げる場合に重要な魔法ですね。さすがマリア。貴族の嗜みですね。
「冒険者になるなら無属性は応用範囲が広いよね」
やっぱりロザリンドは冒険者志向かな?無属性魔法は治癒系魔法と並んで冒険者に人気ですね。
「チハヤは無属性得意だよね?リュティア教授のご指導?」
サアヤはリュティアに興味あるのね。
「影響はあるかも。空間魔法は防御系の重要な要素だし。ストレージはお料理大好きなリュティアの最も得意な魔法だし。飛翔や転移はサリナスの高位の人たちと付き合うのに使うの」
「何か貴族や大商人の好む魔法体系と似てるのね」
マリア勘が良いわ。
「でもチハヤは攻撃魔法も高出力よね」
ぎく。ソフィも鋭い。
「でも何か隠してる感じもあるよね。光と雷系は持ってるよね」
ぎくぎく。サアヤ賢い。雷は隠してたのに。
「でも治癒も防御も攻撃も得意なのはサアヤよね」
逆襲しておく。
「そうよね。賢者の称号もらえるってもっぱらの評判だし」
ロザリンドから援護射撃。良いぞ。
「確かにサアヤはバランスとれてるわね。おまけに全て成績が良いし」
勉強得意なのにサアヤみたいに好きにできないマリアからも。うむうむ。
「称号と言えばチハヤも噂あるわよね。治癒系とか魔法薬とか突出してるし。ひょっとすると学院始まって以来の成績かもって言われてるわよね」
ソフィいじめないで。
「ロザリンドも称号とりそうよね。ってか確定かなぁ。クラリセ教授も褒めてるし」
サアヤの逆襲?でも言えてる。ほとんど今でも聖騎士としての能力は満たしてると思う。
「私は魔法防御かなぁ。弱点は」
ロザリンド自信なさそう。本当は優秀なのに。
「魔法防御は結構複雑よね。
吸収はドレインで光と闇
反射はリフレクトで光と聖
無効はインヴァリッドで闇の最上級
妨害はディスタブで闇と雷
全部身につけるのは大変だわ」
マリア。あなたの言う通りよ。でも本当は全部完全に必要では無いけれど。
「全部できなくても聖騎士は大丈夫よね?」
さすがサアヤ。
「うん。最悪の場合反射ができれば大丈夫。でも厳しいけど。聖騎士は自分だけ守れてもダメだもん」
ロザリンドも冷静に分析してるのね。
「まぁ魔導の体系が良ければB級魔導師になれるから私は満足だけど」
マリアの本音。C級より明らかに上だもんね。逆に卒業できれば誰でもC級だし。
「私もB級なら満足。家族を守れれば大丈夫だもん」
「大丈夫?」
ソフィの本音につっこんでおいた。
「うん。称号をとれれば最高だけどB級魔導師になれれば御父様への面目は立つもん」
ですよね。卒業だけでも充分優秀だし。B級魔導師に文句言う親なんていない。私はどうしよう。何も考えないで勉強してるけど。
冒険者になりたくて聖騎士が必須と思ってるロザリンドと賢者になれそうなサアヤは考え込んでしまった。
「あ!寮のお食事の時間が始まっちゃう」
マリアの一言でみんな寮に戻ることにしました。お腹が空くお年頃なのだ。
それにしても私は何になりたいんだろう。冒険者?研究者?教会の司祭?医者?宮廷魔導師?
どれにでもなれそう。でもどれも違う気がします。A級とS級の魔導師が集うこの島で学んでいる意味は自分の未来の可能性を見るためだと思います。
※※※※
学院の裏山には“夢の宮”と呼ばれる洞窟があります。
洞窟の中は空間魔導によって巨大なエリアが確保されています。
巨大な洞窟は神獣や幻獣が生活する空間です。
そこは“神獣の牧舎”とも呼ばれており3人の美しい魔導師が勤めています。
存在の司と言われるハーフエルフの女性。アレクサンドラ。
現象の司と言われるハイエルフの女性。ダイアナ。
そして極限の司と言われるエルフの女性。ゴルウェン。
ダイアナとアレクサンドラはエルフが人間と交わるようになってから使われるようになった名前です。
ゴルウェンは古いエルフの言葉で“賢い”という意味だそうです。
アレクサンドラはイフィゲーニアと同じく身長が高く金髪で夜よりも青い瞳の持ち主です。
ダイアナは月のような銀髪で菫色の瞳を持つ非常な美女です。エルフの中でも特に高貴な女性だと言われてます。
ゴルウェンは最も小柄ですが最も若々しく子供のような外観をしています。
髪はキラキラ光る碧で瞳は七色に輝く万華鏡のようです。
3人はそれぞれあらゆる魔導師の中でもトップクラスのテイムの能力があります。
またゴルウェンは中でも特異的な魅了の能力があると言われています。
一般的な人間種も神獣も幻獣も彼女たちに悪意を保持することは難しいのだとか。つまり敵を作らないタイプですね。
またテイムした神獣たちの能力もあってイシュモニアの最終最後の護りは彼女たちではないか?と言われています。
彼女たちも一応は学院の教授待遇であり私たちの授業を行ってくれます。
それはそれぞれ1単位ではありますが学院に入学した時と卒業する前と最上級クラスに上がった時の3回しか機会がありません。
またどれほどの種類の神獣たちに会えるかは全くの運次第だとのことです。
私たち仲良し5人組もとうとう最上級クラスになっていました。
そこで夢の宮での実習を私は楽しみにしていました。
私たち人間種を遥かに超える知性を有することもあるのが神獣や幻獣ですから会話ができれば得るものは大きいのです。
編入した時の授業では何が何やら分からなかったのですが今度は大丈夫。だと思います。
夢の宮の入り口に転移した私たちを待っていたのは魔導師の中でも最も高い知性を有する者の一人と言われているゴルウェン教授でした。
「ようこそ。神獣の牧舎へ」
深淵なる知性を宿したゴルウェンの万華鏡のような瞳は見事に磨き抜かれたオパールのように輝いていました。
「今日の夢の宮は来たりしあなた方に幸運を与えるようですよ」
つまり様々な神獣に会えるということでしょうか?
「まず朱雀をご覧なさい」
ゴルウェンが右手の人さし指を天に向けると紅に輝く鳥がやってきました。
朱雀。鳳凰とも言われる鳥の姿の神獣ですね。リュティアのお供のグリーンジプシーは不死鳥ですから親戚ですね。
「美しいわ」
マリアの言う通り。
「これをテイムできればほぼ不死ですね」
冷静なロザリンド。
「恐くもないし危険も無いわ。触れてごらんなさい」
「本当だわ。熱くないのね」
サアヤが真っ先に触りました。やはりジプシーと似た存在みたいですね。
「面白いわね。普通に飼育できたら凄いことになるわ」
さすがソフィ。王侯貴族相手の商売になるでしょうね。
「次はピクシー。可愛いわよ」
今度は小妖精が飛んできました。
「可愛い!」
今度は女子会状態になりました。
まぁ可愛いですよね。実際。
でもこの可愛い子はリュティアのラストローズとは違います。ラストローズは妖精女王。フェアリークィーンはやはり存在の格が違うと言えるでしょう。
ピクシーは可愛いんですがテイムしても大きな得はありません。普通の意味では。ただピクシーと行動を共にすると何故か幸運になると言われています。
それも幸運には発動条件があるらしく真面目でおっちょこちょいなチームが危険な迷宮で生き残ったり。あるいは馬鹿正直なチームが必死に護衛任務をこなしていると何故か危険な時に助けが現れたり。
そもそもピクシーをテイムできるのは正直者や真面目な者という条件もあるようです。
悪事に手を染めてるような輩はテイムできないしテイムしたつもりでいても逃げられてしまうらしいです。
同じような効果を持つのが次に現れた麒麟です。
麒麟の効果はもっと高くて迷宮での生存確率は顕著に上昇し宝物の発見確率も明らかに向上すると言いいます。
しかしテイムの条件も厳しくて正直や真面目だけでは難しいそうです。
もっと人助けが好きとか英雄的気質があるとか明確に勇者だとかが必要と言われます。
麒麟は鹿に似た美しく高貴な獣の姿をしていますがめったに人を背に乗せないそうです。
昔ある修道院に住む聖母教の聖女が麒麟をテイムしてしばしばその背に乗ったという記録があります。
心優しい聖女で治癒能力の高さで有名だったらしいです。
夢の宮の麒麟は私たちに触られても大人しかったです。
でも何故か非常に知能の高い生き物が触るのを許してくれたという印象でした。
そもそも神獣の類はなかなかテイムできません。
テイムの能力だけでは十分では無いのです。
けれど私はこの麒麟に出会っていつかこのような美しい生き物と心を通わせてみたいものだと思いました。
次はガルーダでした。
鳥と人の中間のような姿の一種の神と言っても良い存在です。
「汝らと会うのは初めてだな」
何とガルーダはしゃべりました。
私が密かに学んでいる古代語では無くて普通の大陸標準語です。
「こんにちわ。ガルーダさん」
大胆なサアヤが挨拶したので皆も驚きから覚めて挨拶しました。すると。
「ようこそ。この学園の優等生グループと聞く。知りたい事があれば聞くが良い」
神様らしいお言葉です。
「私は弱い人を守り正義を実現できる魔導師になりたいと思います。でも不安もあります。なれるでしょうか?」
ロザリンドが真っ先に質問しました。
じっとロザリンド見つめたガルーダは重々しく応えました。
「大丈夫。慎重に努力を続けよ。道は開くであろう」
良いご神託ですね。
「私たち卒業祝いに迷宮を攻略する予定です。どんな迷宮が良いか教えていただけますか?」
ソフィの問いに今度は目を閉じて考えておられます。そして。
「人の作りし北の国に魔導師の迷宮がある。そこで汝らは善き出会いを得るだろう」
何とも謎のようなお応えでした。でもソフィは何となく思い当たることがあるようでした。
「私は無事に卒業して望みを叶えられるでしょうか?」
サアヤさんも真剣に質問しました。
「望みは叶う。真摯に励むのだ」
これも善いご神託ですね。
じっと考えていたマリアが口を開きました。
「私が結婚するのは卒業してすぐですか?」
重い質問です。マリアを見つめたガルーダの答えは優しいものでした。
「むしろ望む時に望む相手と結婚するが良い。汝はそれが可能である」
それを聞いたマリアは本当に嬉しそうでした。
最後に私が伺いました。
「私はこの世界で幸福になれるでしょうか?」
するとガルーダは少し笑ったような表情になりました。
「今の中に未来はある。誠実に生きれば幸福は得られる。異世界より来たりし者。恐れるな。この世界はまだ野蛮だが。汝には才能がある」
と謎のようなお応えでした。でも見ただけで異世界から来たと分かるなんてね。さすが神様。
ゴルウェン教授は次の神獣を呼びました。
「来よ」
次の神獣は火の精サラマンデルでした。
火蜥蜴とも言われますが実は龍の一族であり翼を持っています。
今は赤い蜥蜴ですが何度か脱皮すると角が生えてドラゴンらしくなるそうです。
ドラゴンの姿にまで成長すると非常に大きな戦力になるそうです。
しかも邪な人間にもテイムされる事があるため注意が必要です。
このサラマンデルは猫くらいの大きさですが犬以上の大きさになるとかなり危険だと言われています。
すでに小さな角がありますから炎のブレスを吐くのでしょう。
でもこれはこれで可愛らしいと思いました。
未来には強大なドラゴンになるサラマンデル。今は無言ですが知性はあるのでしょう。
恐らくファブニールのように心話で会話できるようになるのだと思います。
最後の神獣はユニコーンでした。
美しい純白の馬の姿。長く鋭い角。
佇まいが穏やかで温かみを感じました。
でも高い知性を有すると言われる瞳はどんな嘘も許さない冷徹さがありました。
私たちはしばらく美しい神獣に話しかけたり触ったりしていました。
ユニコーンが住まいに戻ってから。
「様々な神獣に触れた感想を聞きましょう」
授業の最後にゴルウェン教授が問いました。
「それぞれに高貴で美しいですね」
サアヤはとても気に入ったようですね。
「私も神獣をテイムしたいと思いました」
マリアが神獣を侍らせていたら高貴なオーラが凄いだろうなと思います。
「神獣をテイムして一緒に迷宮探索したいですね」
さすがロザリンド。やっぱり冒険者志向ですね。
「私も私にテイムできる神獣に出会いたいです」
ソフィの言う通り。出会いのものなんですよね。そう考えるとリュティアがローズやジプシーと仲良く暮らしているのは凄いことです。
「どの子も可愛いですね」
私の平凡な感想に柔らかな笑顔の教授。
「いつか皆さんが運命の相手に出会ったら。優しい心で接してあげて下さいね」
高い知性を感じさせる教授の不思議な瞳はキラキラと輝きました。
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