配信開始

空を飛んでいる三体のコウモリは澪が担当する

下の四体は恋歌がシズクの支援を得ながら戦う

異能を使えば空中にも移動出来る

走って魔物の丁度下辺りに移動して空中に居るコウモリ型の魔物の背後に回る

突然下に居た人間が消えた事に戸惑っている内に真っ二つに両断する


「一体、後二体」


空中で異能を使い二体目も両断する

(足りないか)

一度着地をして魔物に接近する

四体の魔物と戦っている恋歌は一体ずつ倒していく

シズクが他の魔物の攻撃をシールドで防ぎながら1対1を作る

1対1で集中して戦える為、素早く倒していく


「お、終わりました。シールドありがとうございます!」

「いえいえ、支援が私の仕事なので、レイさんは……」

「終わってる」


澪は既に三体の魔物を倒していた

倒し終えた後2人の連携を観戦していた

流石は今までに何人もの支援をしていた人物、味方の行動を邪魔せず上手く支援している

1つ素材が落ちる、魔石と一緒に回収して先に進む

階段にも魔物が現れて行く手を阻む

数は1体ずつ、苦戦もせずにすぐに討伐して次の階層へ向かう


「階段の魔物は一体ずつだな」

「そうですね、これで2体同士とか出たらかなり厄介ですね」

「落とされたら流石に不味いからな」

「こ、怖いです」


異能発動時は頑丈になるが異能を使っていない時は肉体強度は人間のそれ、その状態でもし落下でもすれば無事では済まない


「異能は常時発動は出来ないのか?」

「わ、私の一定時間です。せ、正確な時間までは状況次第なので分かりませんが長時間は使えません」

「成程な、異能が切れそうなタイミングとかは分かる物なのか?」

「は、はい、それは分かります!」

「であれば合図をくれれば入れ替わるぞ」

「再度発動までに時間がかかるとかあります?」

「いえ、拳を合わせるだけでいいので時間はかかりません。ただ切れるか解除しないを発動が出来ないのでその瞬間は無防備になります」


武器や防具を付けないなどの条件を予め満たしていれば拳を合わせるだけで発動出来る

解除もしくは切れてからではないと発動しないのが欠点


「でしたら基本はシールド使います。ただシールド張れなそうな時はレイさんが動いて入れ替わる形で」

「分かった。そうしよう、合図も決めておこう」

「分かりやすく拳で行きましょう。あっ、お2人にこれを」


耳に装着出来る片耳用の小型のイヤフォン、必要な物が内蔵されていて通話が出来る

動いても落ちづらい探索者御用達の最新アイテム、これで問題なくスムーズに離れていても会話が出来る


「ボタンを押せば音量調整やマイクのオンオフも出来ます。必要な時にオンにして不要な時はオフに出来ます」

「おぉ便利だな」

「これなら戦闘中でも声を聞き取れそうです」


(便利な世の中になったなぁ)

どんどん階層を進めていくと部屋の中央に佇む1体の魔物を見つける

4メートル程度の魔物、手には大きな槍を持つ巨体がそこには居た

ドローンを飛ばして配信を始める

タイトルは4級ダンジョン攻略、七彩の魔術師シズク、仮面の戦士レイ、同じく仮面の戦士レン

今日は休日、物凄い速度で視聴者が増えていく


『4級ダンジョン? 新メンバーだ』

『うわっ、ちっちゃい』

『シズクちゃん〜、レイさん〜』

『こんにちは〜』


「こんにちは、どうも皆さん七彩の魔術師シズクです! ゴーレム戦の時に言っていたダンジョンの主討伐、なんと1人募集に応じてくれました! それがこの恋ちゃんです。実力は確認済み」

「よ、よろしくお願いします!」


ガチガチに緊張している


『レンちゃんよろしく〜』

『この子も強いのか』

『おぉ、新メンバー』

『よろしくー』


大量にコメントが流れている


『それで今日は攻略?』

『ダンジョンの主?』


「まずは中ボスを倒します、ただここの中ボスは討伐済みの為、弱体化してます。軽い慣らしのつもりで戦います」


『なるほどがんばれー』

『てかれんちゃん武器無くね防具も』

『まじだ、えっまさか素手!?』


「恋ちゃんは異能の条件で武器と防具を付けないって厳しい縛りがあるの」


『だいぶ厳しい条件だな!?』

『防具と武器無しはエグイな』

『そのくらい強い異能って事か』

『なら高倍率の身体強化とか遠距離系の異能?』

『流石に遠距離系じゃないか?』


「それは見てからのお楽しみ、それじゃ戦闘を開始します! ダロィスィ、フスルロウフェカ、ルィナアレォレイ」


itawaf oruwok atiqiweguq

3つのバフを2人にかける


「戦い方は?」

「恋ちゃん前衛張って、零さんはひたすら攻撃して」

「了解」

「わ、分かりました」


『前線!』

『まじか』


拳を合わせて異能を発動させる

そして魔物の目の前に立つ

魔物は動き出し槍を振り回している

澪は恋歌に視線が向いているうちに横に駆け出して刀を引き抜く

余り打撃が効かなそうな見た目をしている

刀の方が効果的だと考えて刀を使う


『うわっ真っ白、刃ある?』

『よく見るとあるね薄く白い刃が、凄い綺麗』

『掘り出し物か? 見た事ないな』

『なんか凄い氷操りそう』

『分かる』

『だからタイトル槍使いじゃないのか』

『あぁなるほど』


戦いの最初を飾ったのは槍を振りかぶった魔物だった

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