道中
シズクがバフをかけて澪が戦う
相手はオーク、戦い慣れた敵
攻撃を避けて背後から首に槍を突き立てて倒す
『おぉオークをあんな簡単に』
『成程そんな攻略法が』
『簡単そうにやるから誤解されるけどあれ大分は早い速度で後ろ回らないと攻撃食らう。バフありで考えてもとんでもない』
『バフが強いんじゃないの?』
「私のバフは掛けた相手の強さに依存します。このレベルで動ける人は初めて見ました」
『素の身体能力が高いのか』
『元アスリートとかか?』
『自衛官かも、自衛官って凄い鍛えるじゃん』
『それか格闘技か武芸をやっていたとか、現代でも槍術、剣術はあるから』
どんどんオークを倒して進んでいく
2体同時に来ようが瞬殺、異能すら使っていない
(シズクのバフは流石だな)
2体同時のオークを瞬殺出来たのはバフのお陰
『異能使わないの?』
『異能使うまでもないって感じだね〜』
シズクは澪に機材の1つを渡してコメントが見れるようにしている
オンオフが可能で戦闘時は切っている
「私一人でも楽に勝てる相手だ。優秀なバフがあるなら異能を使うのは無駄だ」
戦闘が終わりコメント欄をオンにして確認する
『3級の魔物を楽とか言えるの凄いわ……』
『流石レイさんかっこいい!』
『あれ本来数人で戦うような相手なんだけど』
『他の配信者はシズクちゃんありでも複数人で戦ってるよね』
「結構引っ張りだこなんですよね私」
「なのに最近は暇してるのか?」
「暇してる訳じゃないです〜! 断ってるだけです〜あと私一応休止中です!」
「休止中なのに連日配信してんじゃん」
『確かにw休止中に配信してるわ』
『配信してるねぇ』
『シズクちゃん言い負けてるw』
『推しの休止が休止じゃない件について』
「ぐぬぬ」
偶に雑談を混ぜながら二階層もそのまま進んでいく
階層の初めから終わりまでに居る魔物を走って全部さっさと倒しても良いがそれでは視聴者が分からない
今回は配信を意識して1体1体倒していく
『ここの魔物は他にはいないんです?』
『見てるのオークだけだね』
『同じ魔物ばっかり出てくるの結構珍しくない?』
「そうなのか? 三階層からは別の魔物だが確かキングウルフだったか? 三階層から五階層までそいつだけが出てくる。六階層からは別だが」
澪の知っている範囲では八階層が最下層
つまりここはダンジョンの主を除くと3種の魔物しか出てこないのだ
オークもキングウルフも最後の一種も強い魔物
オークは3等級のBランク
キングウルフは3等級のAランク
最後の一種も3等級のAランク
そんな魔物が大量に出てくるダンジョンの最下層になんて殆どの人はたどり着けない
『1つの階層に数種類の魔物が出てきますよ。このダンジョンの様なのは珍しい部類』
『キングウルフ……3級の中でも強いとされるAランクの魔石を持つ魔物……』
『キングウルフだけ……数が少ないとか?』
「階層進む事に増えて五階層だと基本3体か4体同時に湧く。三階層ならまぁ7体くらいか?」
それが普通だと思っているしそれを1人で倒していた
『キングウルフ7体は多いよ』
『地獄じゃん』
『それは普通死ぬって』
『それ倒して最下層1人で? 人間?』
『流石にそれは強過ぎない?』
『なんで1人で勝てるの?』
他のダンジョンの事を知っているコメント欄は澪のおかしさを理解する
「私は人間だ」
三階層へ続く階段まで着く
カメラが不自然に動いたと思ったらシズクの身体が若干震えている
怯えている姿を配信に映らないようにしているのだろう
前回来た時は澪はシズクの状況など気にしていなかったからわかっていないがあの時もシズクは震えていた
この先に居るキングウルフとの戦闘でシズクが仲間に裏切られた場所、囮にされた時の事を思い出したのだろう
(気の利いた事は特に思いつかないが何か言うか)
少し考えるが思い付かず思った事をそのまま言う
「今ここに居るのはあの雑魚共では無い。私だ」
『??』
『どういう事?』
『わからん』
『雑魚共? 誰のこと言ってるんだろ』
『この先はキングウルフが出てくるのか……キングウルフ見た目好き』
『分かる』
『やっぱ狼いいよな』
『モフりたい』
コメント欄は困惑しているがシズクは笑い覚悟を決める
「そうでしたね。すみません行きましょう」
2人は三階層に進む
キングウルフが湧く、キングウルフの攻撃を避けて槍を振るい一撃で仕留める
『わぁお』
『ワンパン……』
『マージ?』
『やっぱ人間じゃねぇよ』
キングウルフをどんどん倒していく
三階層の最後キングウルフが3体現れる
『3体同時!?』
『えぐっ』
『初めて見たぞこんなの……やべぇなぁ』
シズクは出来事がフラッシュバックし足が竦む
「シズクバフ」
「えっ、あっはいフスルロウフェカ」
異能でバフをかける
(すぐ倒すか)
シズクの状態を確認した後息を整える
異能も使って徹底的に潰す
槍を片手で回してから石突を地面に当てる
音が響く、3体のキングウルフが気付いて襲いかかってくる
走って突っ込む
攻撃が当たる瞬間に異能で頭上に移動して頭を上から槍で刺す
「1体」
倒したキングウルフを消滅するまでの僅かな時間で足場として使い高く飛び上がる
1体が前足を振り上げる
空中で異能を使い1歩分横に移動して槍で前足を縦に割いて槍で額を貫く
「2体」
最後の1体は攻撃を何度も攻撃を仕掛けるも軽々と避けられて下から首を刺されて倒れる
魅せる戦い
『おぉ!』
『すごっ』
『レイさんカッコイイ!』
『異能使ったとは言え3体同時に戦って圧倒するのか……強過ぎだろ』
『ここまで強いと笑えてくるわw』
コメント欄が大盛り上がりを見せる
「次の階層行くぞ」
「はい!」
四階層へ向かう
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