第2話 とある雑誌原稿の抜粋

 『現代の神隠しか? 沢田一家失踪事件』

 2⚫⚫3年12月24日、クリスマスイブにその事件は起きていた。

 沢田さん一家が暮らす⚫⚫郡⚫⚫町の住宅街において、早朝に突如甲高い悲鳴が響いた。一部の周辺住民が外に出て悲鳴の主を探すも見つからず、諦めて自宅に戻ろうとしたときふと沢田さん宅を見ると、玄関の扉が開け放たれていたと言う。不審に思った住民が外から声を掛けるも応答は無く、満を持して中に入るとそこに人の姿は無かった。

 中に入った住民によると「テーブルの上には三人分の朝食が準備されていて湯気が立っていた。荒らされた跡は無く整然としていて、まるでさっきまでそこにいて突然消えてしまったかのようだった」そうだ。

 以降、この家に住む沢田和利さん(43)と妻の美咲さん(36)、娘の杏里さん(15)と連絡が取れないことから隣の住民が警察に通報、現在に至る。

 警察の調べによると、現場からは鳥類のものと思われる羽根と四隅が燃やされた葉書?(全体的に黒く変色しているため判別不可)が見つかっており、なんらかの事件に巻き込まれた可能性があるとみて捜査を進めている。

 また、本事件と類似した事件が⚫⚫町では過去5年で6件ほど確認されており、それら事件との関連性も調べている。





追記:現場付近の住民より、「『白い塊のようなもの』を沢田さん宅の窓から見た」という証言が得られた

  ↑

証言をした住民と連絡がつかず、裏が取れないため本証言は掲載不可





 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る