〜第四話〜「規則と法則」
「そこそこは強くなってるみたいだな。」
「未来の俺何だからこの時に強くなってることぐらいわかるんじゃねぇの?」
互いに武器を構えながら会話する。
大きめの広場であり、2.4ha程の広さがある。
周りは一般家庭の家で、囲まれている。
そこから西に進むと、アンデラス国の本部がある。
「属性付与:炎
「属付:雷
「はぁぁぁっ!」
「………。」
叫びながら
ガキンッ
互いの刀がぶつかり合う。
「おっと、少し強くなってるな。流石だ、
俺は成長が早い。」
「褒めてくれてんのか自画自賛してんのかわからねぇよ。」
「ただの自画自賛だよ。」
「キッモ。」
その発言と共に、受け合っていた刀を受け流し、次の攻撃へ持っていく
「属性付与:風と炎
ザシュッ
「っ!アチィ、再生が遅いな。」
「同じ力は存在できるみたいだな。」
「そうかな?」
「チェンジ」
「そっちがその気なら、俺も…。」
だが、
「あれ?変わらない。何でだ?」
「『物語の英雄』は、2つ存在出来ないみたいだ。残念だったね。」
「クソが、よりによって何でこいつなんだよ。」
「さあ、来いよ。クソ時代の俺。」
「クソはそっちだろ!」
「属性付与:風
しかし、
「もう一回!属性付与:氷
パキッパキッ
刀に氷が纏わり、その刀で
「っ!氷、動きを封じたか?」
「ふぅ、属性付与:炎」
「無駄な事を、こんな物、物語の英雄で…」
しかし、
「しまった、考え方を間違えた。」
この時、
これこそが失態だった。
「そりゃそうだよな、刀ばっかり使ってれば間違って使っちまうよな。わかるぜ、お前と俺の考え方は同じみてぇだからよ。」
「クソガキが。」
「ブーメランだよ。」
「さっさと殺してやるよ、お前を殺しても俺は存在するからな。なにせ別世界から来たからよ。」
「やっぱりそうか。」
飛び上がる
「なら、俺も容赦なく殺せる。」
「クソがぁぁぁぁぁ!」
「この世界に、俺は2人もいらない。」
「
ザシュッ
互いに攻撃をし、2人の位置が入れ替わる。
「じゃあな、クソ世界の俺。」
「がはっ、あ、がっ、っ…。」
「この本部も、壊しとこう。」
湊人は刀を構え、
「建物崩壊」
そのままの意味の技を使い、
本部を壊した。
「………。」
握った刀をじっと見つめる湊人。
「やっぱり、刀の使いすぎか…。」
少し笑いながら、水上機へ戻っていった。
その帰り際、
「ん?なんだ、あれ?」
宝石の様な物が転がり落ちてくる。
その宝石は、3割程欠けている。
「宝石…?」
恐る恐る拾うと、
「っ!」
宝石が光だし、
湊人に謎の人物が語りかける。
〈人は、何故戦争をすると思う?〉
「何故、自分のためとか?」
〈ん〜、惜しいね。この世界だと、戦争をする理由、それは自由が欲しいからだ。〉
「自由?」
〈この世は強くなければ死ぬ。どの世界もそうだろうが、自身の自由を求めて、武器を使い、命を殺し、仲間の命を踏む。仲間や家族を失ってまで欲しい物、それが、この世界の奴らは自由なんだ。〉
「自由ったって、限度があるだろ。」
〈自由とは、人の考え方によって変わる。世界を征服することだってできる。人は自由を求めて戦争する。〉
「それを止める、俺が英雄になって。」
〈まだ、無理だよ、この世は強い者が勝ち、弱いものは死ぬ。なのに、何故弱いものは戦う、何故抗う。何故戦争をしなければ自由を手にできない。〉
「世界がそうだからじゃないのか?」
〈その通り、人間は哀れな生き物だ。だが、そうしてるのもこの世界が起こす、
『世界の理不尽』なんだろうな。〉
「止められないのか?」
〈止められる。それをこれからお前に教える。〉
「なんだ。」
〈十二支隊と言う、干支をモチーフにした集団がお前の前に現れるだろう。〉
「干支?なんだそれ。」
〈いずれわかる。奴らはこの世界に無い法則や規則の塊、『エンブレム』を持っている。〉
「まさか、この宝石がエンブレムか?」
〈そう、さっきの奴は『動物のエンブレム』の保持者、古代動物が封印された宝石を持った、元十二支隊のメンバーだ。〉
「じゃあ、これからこの世界に古代に存在した動物ってもんが追加されるってことか?遊技機の中みたいに。」
〈まあ、簡単に言えばそうだな。そして、全てのエンブレムを奴らから取り返せ。〉
「取り返せば、世界は変わるのか?」
〈変わる。その法則や規則がこの世界に戻り、新たな世界へと生まれ変わる。その世界で新たな歴史を作り出せ。そうすれば、この世界の理不尽を壊せるかもしれない。〉
「わかった、俺はやる。この世の法則と規則を取り返し、世界の理不尽を止める。」
〈よし、未来の英雄に少しヒントをやろう。まあ、私が現時点でわかっている情報なんだがな。〉
湊人の目の前に、黒い文字が現れる。
〈今から十二支の干支の名前と
保持エンブレムを教える。メモするならメモしとけ。覚えられるなら覚えろ。〉
目の前の文字が動き出し、文が作られる。
『時間のエンブレム』
保持者:十二支隊1番
『月のエンブレム』
保持者:十二支隊2番
『春のエンブレム』
保持者:十二支隊3番
『夏のエンブレム』
保持者:十二支隊4番
『秋のエンブレム』
保持者:十二支隊5番
『冬のエンブレム』
保持者:十二支隊6番
『天気のエンブレム』
保持者:十二支隊7番
『蘇生のエンブレム』
保持者:十二支隊8番
『星のエンブレム』
保持者:十二支隊9番
『気候のエンブレム』
保持者:十二支隊10番
『家計のエンブレム』
保持者:十二支隊11番
『言語のエンブレム』
保持者:十二支隊12番
〈私が教えられるのはこれぐらいだ。
さあ、貴様が世界の理不尽を消し、
この世界を作り直せ!〉
「はい!」
湊人に語りかける声は消えた。
「奴は、何者だったんだ…。」
そんな事を考えていると、
ギャオォォォォォ
どこからか、鳴き声が聞こえてくる。
「なんだ?あれ………。」
ある生き物を見た。
その瞬間、ある生き物の知識と名前、全てが頭の中へ流れ込んでくる。
「ティラノサウルス……だと……。」
その他にも、
パカッパカッ
「あれは………。」
また、知識と名前、全てが流れ込み…。
「クワッガ……本当に、古代の動物達が現れてる。」
その後、「フクロオオカミ」や「ドードー」と言った、古代動物が現れていた。
「初めて見る奴らばっかだな。情報的に、今出てきてる奴らは、大昔に絶滅していたりする動物であり、ティラノサウルスは肉食で、人を襲うという情報になっているのに、むしろ仲良く振る舞ってるぞ。単体の動物情報は当てにならねぇな。」
様々な動物を見ながら水上機に戻る湊人。
「湊人!大丈夫か?お前だけ戻りが遅くて心配したぞ。」
「ああ、先輩、すいませんね、未来の自分と戦ってました。」
「生きて帰って良かった、さあ、勝利報告しに帰るぞ。」
「はい。」
湊人達は自身の国へ帰った。
アンデラス国は、国の4割の建物が崩壊し、何人かの兵を失う。
一般人の被害はゼロだったため、日常生活に支所はそこまでだった。
4割の建物に住む人々には沢山の支援がされた。
場所は変わり、湊人は学場長室に未月と炎花と椅子に座って学場長に結果報告をしている。
「念の為に聞く、神矢は死亡。だが、アンデラスの国王、未来の湊人を、湊人自身が倒したんだな。」
「はい、この世界に、古代動物が現れた理由がそれと同じです。」
「そうか、なら、戦争は我々の勝ちだ。」
「やった。」
炎花は小さく喜ぶ。
未月も湊人を見るなりニコッと笑う。
それに反応し、笑い返す湊人。
それぞれ3人は帰宅を許可され、互いに自宅へ戻った。
「ただいま〜」
そのまま部屋に戻り、眠る湊人。
夢の中で、十二支隊の事を考えていた。
「十二支隊、12個の世界のエンブレムを保持する謎の集団。この世界に無い規則や法則が封印された宝石を持つ。目的は何なんだ。」
そんな考え事をしていると、
〈どうだ?初めてのエンブレム解放は。〉
奴が話始めた。
「なあ、あんたは一体誰なんだ?」
〈教える義理は無い。どうせこの先でわかる。〉
「あっそ、これを後12個解放しろってか?」
〈ああ、世界の為にな。そして、狙いは君だ。〉
「俺?」
〈君は凄い人物みたいでね。これから色々な敵に狙われるだろう。その一部も十二支隊だ。〉
「俺に何があるってんだよ。」
〈教えられない、というよりは、教えることが出来ないんだ。十二支隊を作った神によって、発言が封印されている。〉
「めんどくせぇな、自分で探す事はできんのか?」
〈自分で気づくことはできるだろう、その事を恐れ、様々な規則や法則をエンブレム化し、封印しているのだと思う。〉
「確定では無いんだな。」
〈自分も神じゃないんでね。〉
「そりゃそうか。」
〈まあ、頑張れよ、未来の英雄、神岡湊人〉
夢が覚めた。
「さあ、頑張るか。」
学場へ向かった。
学場に向かった湊人だが、
ここ数日、特に変わったこと無く、
長期休みに入ろうとしていた。
「結局十二支隊って奴らには会わなかったな〜。」
「その分訓練で強くなってけるからいいじゃん。」
「そうだけどな。俺には何か隠された事があるらしいんだ。だから十二支隊の設立者である神を倒せば聞けるかもしれねぇ、ゆっくりしてるのも良くねぇんだよな。」
「大変だね。」
そんな話をしながら、今学期最後の休み時間が終わった。
「え〜明日から長期休みですが、自主練を怠らぬように、世界を守る英雄になるのなら、次の学期は期待して待っていますからね。」
先生は最後の挨拶をし、
「それではまた。」
教室を出ていった。
その後、湊人も未月と共に学場を出た。
「これからどうするの?」
「まあ、自主練はしながら十二支隊の襲撃に備えようかな。」
「頑張ってね。」
「ああ。」
2人は分かれ道で分かれ、湊人は家に戻るなり、筋トレを始めた。
「254…255…256…」
場所は変わり、ある施設内。
「湊人さん殺られたけど、どうすんの?」
「さあな、別にいてもいなくても俺等は変わらねぇよ。」
「それぞれの道に進みましょう。」
「特に決めてねぇけどな。」
長方形のテーブルに座る4人。
誤物、キサキ、フレイ、悪元。
未来の湊人が殺られた事で、命令されず、やることが無くなっていた。
「じゃあ、俺は強いやつでも探しに行くか。」
フレイはそのまま施設内出ていく。
「私はゾンビの研究でもしましょうかね。」
「あ、俺も行くっす。」
悪元と誤物は共に何処かへ向かった。
「私特に決めてないんだけど、まあいいや。帰ろうっと、私の家に。」
4人はそれぞれの道へ。
もう、悪事はしないのかもしれない。
だが、一方で湊人を追うあの集団が作戦を考えていた。
円形のテーブルを囲う様に並ぶ椅子。
12個の椅子が並んでおり、全席座っている。
「元十二支隊、未来の湊人が殺られたみたいだ。現在の湊人、過去の自分にな。」
『1』と書かれた椅子に座る人物が話す。
「でも、奴は別世界、世界線の違う未来から来たやつだったんだろ?」
『2』と書かれた椅子に座る人物が答える。
「そうですね、でも、奴の物語はそれで終わった。もういいじゃないですか。速く作戦の続きをお願いします。」
『3』と書かれた椅子に座る人物が答える。
そう、彼らこそが十二支隊。
1席、
2席、
3席、
4席、
5席、
6席、
7席、
8席、
9席、
10席、
11席、
12席、
これが、彼らの名前である。
「とりあえず、これを見てくれ。」
子がテーブルのボタンを押す。
すると、資料が拡大されて全員の目の前に表示される。
「神岡湊人の資料だ。奴は今、2つの力を継承している。」
説明をしていると、
卯が手を挙げる。
「あの、彼自身の力はなんですか?これは継承し、得た力であり、神岡湊人自身の力がわかりません。」
「いい質問だな。だが、答えられない。わからないのだ。今の我々の情報力では、彼の元の力を知ることができなかった。」
子がもう一つの資料を表示させる。
その資料は、神岡湊人の力使用履歴が記された資料だ。
「ここを見ろ。」
「………!」
「気がついたか。奴は、元の力を生まれてから一切使っていない。」
「だから、いくら調べようと、どんな力かわからないということですね。」
「そういうことだ。」
子は資料を戻し、
「奴は右腕を巨大なゾンビの腕に変え、身体能力を上昇させ、異常な再生力を兼ね備える、『物語の英雄』と5つの属性を付与させ、様々な斬撃を繰り出す『伝説の刀』を継承している。」
「じゃあ、その身体能力上昇と再生力、付与に気を付け戦えと?」
「ああ、話が速くて助かるよ丑満。」
「当然、あんたの次に優秀だからな。」
テーブルに足を乗せ、自慢げに言う丑満。
「足は下げな、今回の作戦に出るメンバーを決めよう。ミーシャ、出撃メンバーを決めてくれ。」
[かしこまりました。出撃メンバーを厳選中です。]
テーブルの方から機械の声が聞こえる。
ミーシャと呼ばれる人工知能だ。
[今回の
「わかった、ありがとうミーシャ。」
[どういたしまして。]
ミーシャの電源が切れる。
「というわけだ。頼むぞ、亥水と午人。亥水は十二支隊加入初の任務だな。」
「ええ。足を引っ張らぬ様、頑張ります。」
「じゃあ、行くか、亥水。」
「はい。」
2人は椅子を立ち、四角い空間に入る。
すると、
[地上に転送します。]
ミーシャが2人を地上へ転送した。
「本当に大丈夫なのか?亥水。」
「心配なのはわかるが、やらせないことにはなにもないだろ。ミーシャが決めたんだ。ミスは無いと思うよ。」
「だといいな。」
「今回は全員解散だ。後の報告を待て。」
「「はい。」」
それぞれは席を立ち、各部屋に戻った。
転送完了と同時刻。
湊人は晩御飯を買いに、家を出ていた。
「今日はどうしよっかな〜。」
すると、
「
声と共に、湊人には見えない線が引かれる。
「
同時にその直線が爆発。
湊人は巻き込まれる。
「っ!だぁぁっ!」
吹き飛ばされるが、ギリギリ着地する。
「なんだ、来たのか?十二支隊が…。」
予想通りだった。
「どうも、初めまして。」
「なにもんだ?あんた。多分十二支隊なんだろうが。」
「よく知ってるわね。まあ、12席とでも言っておくわ。」
攻撃したのは12席の亥水。
黒いスーツと黒いスカート。
黒いハットを被っている。
「私達の目的は、あなたの捕獲です。協力してください。もし、抵抗するのであれば…」
「抵抗するに決まってんだろ。」
「では、殺します。」
スッ
亥水が手を前に伸ばし、
「
地面から斜めに針が飛び出す。
「なっ!見えねぇ所から針が出てきた!」
線の上に立っている湊人は、攻撃を受ける。
「っ!痛ぇ…貫通すんのか…。」
「どのぐらい耐えられますかね。」
「いくらでも耐えてやる。」
「じゃあ、反撃しないでくださいね。」
亥水は両手を前に出し、
「
バツ印の湊人に見えない線が引かれ、
「
湊人の立つ線が爆発し、
何も無い所から斬撃が飛ぶ。
「だっ、っ、がぁっ!」
倒れる湊人。
「逃げられないですよ。ここは住宅街、狭い道であり、前後しか進む道はない。もう、諦めて下さい。捕まるか、死ぬか、選んで下さい。」
「バカ……が………。俺は、英雄になんだ。こんなとこで死なねぇよ。」
傷だらけで立つ湊人。
「お前の力はなんとなく分かった。見えねぇ線を引いて、その線上では大体の事は自由にできるみたいだな。なら、片っ端から突っ込んで線のねぇところを突き進んでやる!」
ダッ
湊人は亥水に向かって走り出す。
「まだそんな余力が…。でも、無駄な足掻き。これをしてしまえばおしまい。」
両手を前に出し、
「
全ての場所に線が引かれ、踏み場が無くなる。
「
湊人の所で大爆発が起こった。
「終わったな………っ!」
大爆発に巻き込まれたはずの湊人が前に飛び出してきた。
「チャンスだ!くらえ!」
湊人は右腕を巨大なゾンビの腕に変えており、それを構える。
「
湊人は亥水を巨大な爪で攻撃する事に成功した。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!」
亥水の体は切り傷で血だらけになる。
「防御の無いあんたはこんな攻撃でも致命傷程のダメージだ。終わりだ、あんだが俺を殺すなら、俺もあんたを殺す。」
「…………。」
湊人は右腕を戻し、刀を首元に近づけている。
「私の負けだ。でも、死ぬ気は無いよ。」
「そうか、残念だ。じゃあな、十二支隊の12席。」
「亥水だ。覚えておけ。」
「覚える事なんて………………。」
その瞬間、攻撃をしようとした湊人の動きが止まった。
「なんだ、動けねぇ。こいつがやったのか?」
そんな事を考えていると、
「やっぱり、新人に任せるのはまだ早かったみたいだね。」
後ろから男の声が聞こえる。
「誰だ?」
湊人は動けるようになり、後ろを向く。
その姿は、同じく黒いスーツと黒いズボンを身に着けており、黒いハットも被っている。
「俺は
「7席か、こいつよりもっと強いんだろうな。この動けねぇのは力か?」
「当然、魔法使いじゃないからね。」
「力がある時点で他人から見れば魔法使いだろ。」
「そうだね。」
そんな話をしていると、
「亥水、もう終わった?」
「ええ。一旦下がります。」
「オッケイ。」
「っ!回復している…。」
湊人は午人と会話している間に、亥水に傷を回復されていた。
「待てっ!」
「ごめんね、まだ新人なんだ。また会おうね。」
「くそっ!」
2人は謎の光に包まれて消えてしまった。
「逃がしたか……。エンブレムの回収を優先すべきだったな。」
買い物に戻ろうと歩き出した湊人。
その瞬間、頭の中に奴が話しかけてきた。
〈惜しかったね。エンブレム回収を優先すべきだったね。〉
「ああ。次は気をつける。」
〈まさか、一番下の奴が来たから案外楽にエンブレムを回収できると思っていたが、まさかもう一人来ていたとはね。〉
「番号が小さくなっていけば強いらしい。」
〈ありがちな奴だね。〉
「でも見てろ。俺は必ず十二支隊を全員殺してでも規則と法則のエンブレムは取り返す。」
〈頼もしいね、待ってるよ。未来の英雄。〉
奴は消えた。
「さあ、晩御飯買いに行くか。」
湊人は店に歩き始めた。
場所が変わり、十二支隊の本部。
ブブンッ
亥水と午人が転送された。
「随分と早かったな。もう殺したのか?」
「いいえ、案外強かったみたいでね。
亥水ちゃんが苦戦しちゃったんだ。」
「午人は何故動かなかった。」
「動こうと思ったけど、亥水ちゃんの為にならないかなって。だから命の危機になったら助けようと思って今に至るよ。」
「次はお前も戦え。選ばれればだがな。」
「了解です、子さん。」
午人は部屋に戻った。
「全員に通達、3日後、もう一度任務を再開する。全員出席するように。」
「「はい。」」
十二支隊は3日後、湊人捕獲作戦を再開する。
「よっし、買えたぜ〜。」
買い物を終えた湊人。
家に戻り、食材をしまった瞬間。
「よし……。っ!誰だお前。」
何者かが湊人の家に入ってきた。
【話がある。】
機械の声だ。
「話って?」
【お前と協力したい。】
謎の人物は湊人に協力を持ちかけた。
この人物は一体……。
〜第四話〜「規則と法則」 終
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