第11話 計画変更

人形の餌は光なので、暗所を避ける。

幽霊船は航行中でも船内に明かりがなく、人形は床の上でしゃがんで用事があるまで寝ているらしい。


新造船を出入りする人形を数え続け、人形は船内にはおらず、全員が建設中の最上階に常に集まってることを確認している。完成した部分にもう一度手を加えるようなことはしないらしい。


また、他の新造船が進水するのを海上から観測した限りでは、給油を行うのは進水してからだ。別の幽霊船から搭乗員が3人乗船して燃料補給作業を行い、その3人が船内に入ってエンジンが動き出す。


地上からの観測でも、進水時に新造船内の人形は全て下船し、無人の船を進水させているようだ。


当初は侵入者で燃料を入れて奪取する計画だったが、進水時に乗り込んでおいて、燃料補給作業が終わったタイミングで屋外に出てる人形を閉め出して船を奪おう。3人なら誘導して砂浜に下船させる手段もある。


となると侵入者も操船できる者2名で良いだろう。


そう提案したところ、言い出しっぺがやれということで私と塩井でやることになった。ああやってやるとも。できるとも。

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