　心が黒く染まってしまったようだった。何をするにもやる気が起きず、ただただ世の中を眺めるだけで一日が過ぎていった。なんの生産性もない日々だ。

　これまでだってそうだった。何か嫌なことがあればそれにずっと引きずられる。人へのあたりも強くなるし……ほんと、嫌なこと全て消してしまえればいいのに。まぁ、叶わぬ願いなのだが……。

　こんなのが世界に飛び出しても役に立たないのではないのか？そんな考えに四六時中支配され、かと言って自分のオリジナリティを出す努力を渋る。

　ただの労働力として今後社会に出ても、代わりどころか人間を雇う必要すらないだろう。様々な仕事が今後無くなると言われているが、今までだって様々な仕事がなくなってきたのだ。必要のない仕事が無くなり、新たな仕事が生まれる。世の理。それを理解したうえで力をつければいいのだろうが、やはりなんとも言えない感情に支配される。

　自分には結局何がある？