第8話 りこへの思い

岸田 璃子きしだ りこ

私の幼馴染みで、交通事故で亡くなった。


単なる幼馴染みなんかじゃない。好きだった。大好きだった。もしかしたら私にとっては璃子が初恋だったのかもしれない。


友情?それだけじゃない。

親愛?それもあった。

他にもいっぱいの愛?どれもがあてはまる。


女同士。ストーカーみたいな考えだってのは自分でもよく分かってる。

それでも、私には璃子という大好きな人がいたんだ。


手作りのお弁当を交換した日は舞い上がってしまった。

放課後に寄り道して帰るのはデートのようで。

一挙手一投足に目を奪われた。


「彼氏ができた!」って言われたときは正直眼の前が真っ黒になった。その彼氏とやらにも、会ったことすら無かったけど憎しみすら抱いた。

でも「さちがいて、彼氏もできて、私今幸せ!」って笑うから。まぁいいかって許したんだっけ。


りこ。お願いりこ。

夢でもいいから、また会いたいよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る